暴走した年下男の涙の陰で女は嗤ったか~境町就寝中男性殺害事件~

事件当日。

2013年5月26日午前2時15分。
国道354号線が走る茨城県猿島郡境町の中心部から、北西に数キロ走った民家から女性の声で110番通報が入った。
「寝ていた夫が血まみれになっている」
電話の主は、その家に住むレンタルビデオ店店員で、被害者の妻だった。
警察と消防が駆けつけると、大きな敷地に並んで建つ二つの民家の奥側の2階で、この家に住む小野里正志さん(当時38歳)が、左胸を刃物のようなもので刺されているのを発見。
傍らには通報した妻が呆然としていた。
正志さんは大量に出血しており、搬送先の病院で死亡した。

警察は、妻から事情を聞き、「以前からしつこくつきまとってくる男がいる」との証言から、妻が勤務するレンタルビデオ店の同僚のアルバイト・野村賢志(24)を殺人容疑で翌6月6日に逮捕した。

野村は犯行を認め、供述通りの場所から凶器とみられる刃物も見つかった。

野村は正志さんの妻に好意を抱いていたが、交際を断られたにもかかわらず諦めきれず、正志さんが邪魔だと思うようになり殺害に及んだと見られていた。

しかし、裁判が始まると野村は予想外の告白を始めることになる。

「正志さんを殺しました。刺したのは自分です。 一人で考えてません。○○さん(正志さんの妻)が関わっています。 」


ふたりの出会い

離婚歴のある妻A子さんだが、一説によると正志さんの前の夫との離婚は夫の不倫が原因であったという。しかも、不倫相手は近所の女性で、A子さんは捨てられた形と言える。
そう広くない街で、不倫相手の子供とA子さんの子供が同じ学校に通わざるを得ないなどで、A子さんは周囲から同情されたという。

一方の野村は、ゲオ境店(現在は別の名前)で平成19年頃から勤務しており、その店の同僚としてA子さんと知り合っている。一回り以上年の違う二人だったが、当時流行していたgreeが共通の趣味で、平成24年頃にはそのメール機能を利用してプライベートでもチャットなどを楽しむようになっていた。

A子さんは目をひく美人で、接客もうまく人当たりの良い女性であった。当初は昼番と遅番の引継ぎでのみ顔を合わせる間柄であったが、メールなどで連絡を取り合ううちに、野村はA子さんに対して恋心を抱くようになった。
しかし、当時A子さんは正志さんと付き合っていたとみられ、野村が好意を抱いた7月ころに、正志さんと結婚している。
野村はその事実を知り、大変なショックを受けたが、A子さんとメールなどのやりとりをやめることはなかった。

A子さんはというと、正志さんと結婚した後も、野村に対して親しくしていたようで、2人が勤務していたゲオの店長によれば、2人とも勤務期間も長いため友達になったのかな、と当初は思っていたが、10月ころに野村から「A子さんを好きになった」と相談されたという。
「でも小野里さんは既婚者だから無理だよね」と店長が諭すと、「恋愛は自由じゃないですか?」と返してきたため、その時点では野村の一方的な感情だと思ったようだ。
しかしその後、ふたりのことをいろいろと野村から聞かされ、映画に行ったり自宅に来たなどの話から、関係が進んでいるのかと思うようになった。また、日常的にふたりを観察しているうえで、その親密さから付き合っていると感じていたという。
年が明けて、2人の関係が落ち着いたようにも見えたが、決してA子さんが困っているとか、悩んでいるといった風ではなかったようだ。

このように、2人を一番知っていると言っても過言ではない店長の印象であるが、事件後の妻の調書によれば、野村は「付きまとってくるストーカー男」に成り下がっていた。

男が信じた妻の事情

野村は、逮捕されてからしばらくは自身の犯行を認め、「A子さんと自分との間にいる正志さんが邪魔だった」という動機を語っていた。
それが、11月19日の公判では先述の通り、実行犯は自分だが、その計画には「妻の意思があった」と言い出した。
逮捕されてから、弁護士にもそのことはずっと言わずに来ていた野村がなぜ、このようなことを言い始めたのか。
それは、弁護士に見せられたA子さんの調書を読んだからであった。

野村は、一見年相応のハンサムな顔立ちだが、これまでに女性と交際した経験がなかった。日々、アルバイトに明け暮れ、そんな生活の中でたまに顔を合わせるA子さんとなんとなく親しくなっていった。
野村がA子さんの再婚を知ったのちも個人的なメールのやりとりは続いており、その中でA子さんはたびたび夫に対する愚痴を言うことがあったようだ。
そのやり取りの中で、野村の証言によればA子さんは夫である正志さんが結婚前から浮気をしている、子供に対する当たりがキツイ、SEXを強要されるといった話を聞かされたという。
別れてはどうか?とA子さんに言うと、生活のことや自身の年齢のこと、親せきの目などをあげ、簡単にはいかないと言った。
8月になり、A子さんから「これからは(同僚としてではなく)一人の男として(野村を)見る」と言われ、野村は有頂天になる。もちろん、A子さんに交際の申し込みを了承してもらえたということではないにしろ、野村にしてみれば二人の関係が前進したと思っても不思議はない。
事実、9月以降ふたりは何度か「デート」をしている。ふたりきりで出掛け、映画を観、映画を見ながらキスを何度もしたという。A子さんは手を握り返してくれたと野村は言った。
その後、食事をしゲームセンターで遊び、帰りの車の中で「香水」をもらったという。帰り際、A子さんは野村の唇をそっとぬぐい、「口紅がついてるよ」と笑った。

11月に入ると、A子さんは野村にお弁当を作ってくれることがあった。卵焼きをハート形にしたその弁当は、野村もいたく感激したのか、食べかけてから写真に残していた。その写真は当時ワイドショーなどでも取り上げられた。
野村の誕生日には、昼休憩の間に野村の自宅を訪れ、誕生日プレゼントのかわりにキスしたいといった野村にA子さんはキスをした。

その後も自宅を訪れたA子さんに、野村はSEXをしようとしたものの、生理中であったためA子さんに「血がついちゃう」と言われ断念。
その日は深夜3時ころまで野村の部屋にいたという。

野村はA子さんと急速な進展を望んでいたわけではなかった。その証拠に、年末から正社員としての就職先を探しており、面接も予定されていた。
もちろん、将来的にA子さんと結ばれることは望んでいたであろうが、A子さんの夫である正志さんにも最期まで接することはなかったし、事実正志さんも同居の家族も野村の存在を知らなかった。野村自身も、正志さんと面識はなかったと証言している。

野村の新しい職場の面接が決まった直後、A子さんはこう漏らしたという。
「宝くじでも当たんないかな、事故に備えて保険もかけてるし、長男は大学に行かないと言ってるから、ダンナいなくなっても生活は問題ない」
そして、なぜか「家に来てほしい」「仕事の後」「玄関から」「泥棒が入ったことにしておく」 などと言った(野村の証言)。
それを聞いた野村は、A子さんが夫である正志さんを殺害してほしいのか?と感じたという。
そして、A子さんはさらにこう付け加えた。
「家族と鉢合わせのことも考えといて」と。

野村は、それ以前にも愚痴をこぼすA子さんが「死にたい」と口にするのを聞いており、相当切羽詰っていると感じていた。
A子さんのその苦しみを取り除けるのは自分しかいない、と感じたのだろう。
しかし、なお半信半疑ながらもとりあえずの準備をし、夜中言われた通りA子さんの自宅へ車で向かった。その時、「一応ってかんじ」で自宅にあったナイフを持参している。
二件並んで建っている家の新しい方、と聞いていた野村は、奥の家が新しく見えたためその家の玄関をそっと開けてみた。その時点で施錠されていれば、野村は間違いなく引き返したであろう。
しかし、A子さんが言ったとおり、玄関のカギは開いていた。

そして、野村はA子さんも寝ている寝室で正志さんを殺害した。

女の主張

A子さんは、事件後の聴取で警察に対し、当初「就寝中、名前を呼ばれた気がして目を覚ますと、隣で夫が血だらけだった」と答えている。
さらに、部屋から出ていく犯人と思われる男の後ろ姿を見た」とも。

野村の証言はこうだ。

あらかじめ2階で寝ていることを聞いていたので玄関から迷わず2階へ上がり、扉が左右とあってとりあえず左を開けると夫婦が寝ていた、と。
しばらく正志さんの枕もとでどうしたものかと思案していると、不意に正志さんが起き上がってきたため、そこからもみ合いとなって結果殺害した、と。
さらに、隣で寝ていたA子さんは当然、騒ぎの最中に起き出し、もみ合う正志さんの頭のあたりに「立っていた」と。もみ合いのさなか、うっかりA子さんのパジャマの袖口をつかんでしまったという野村の証言通り、A子さんのパジャマの袖口には血痕がついていた。

そして、A子さんに「逃げて!」と言われナイフを渡された野村は、A子さんの指紋がついてしまったと思ってナイフの柄をぬぐった。

野村は、偽装工作などする必要はなかった。A子さんがまさか、自分を警察に差し出すことはないだろうし、たとえやむを得ずそうなったとしても、A子さんが野村に感謝してくれると思ったのだろう。

事件後、知り合いの人から被害者の妻が野村の同僚であることで事件のことを聞かれた際も、「犯人誰なんでしょうねぇ」と特に不審な言動はなかった。

しかし、野村の予想に反して、A子さんは野村をストーカー呼ばわりし始めたのだ。6月に逮捕された野村は、9月になってようやくA子さんとの出来事を弁護士に話始めた。逮捕され、A子さんへの思いが薄れたことと、調書にA子さんがまったく自分に語ったことと違う供述をしていたからであった。

A子さんは正志さんに婿入りしてもらっており、事件現場となった自宅は実家であった。
どういう経緯で正志さんが婿入りしたのかは定かではないが、それまでも2度結婚に失敗しているにもかかわらず、3度目の結婚をしたのはなにか小野里家に事情があったのかもしれない。

A子さんが警察に証言した内容は、野村の証言を「受け取り方の違い」で全否定するものだった。
・お互いに好意を持っていた → 野村がしつこく一方的であった
・お弁当を渡したのは? → しつこくされるのをなだめるつもりで
・ハートのおかずは? → 娘に作った残りをそのまま入れただけ
・香水をプレゼントしたのは? → 匂いを嗅がれる行為が嫌で、同じ香水を渡せばやめてくれるかと
・2人でデートしたのは? → 仕事の買い出しには行った。あとは映画を見ただけ、家にちょっと寄っただけ、遊園地などには行ってないし、買い物もしていない
・なぜ映画に行った? → 一度つきあえばあきらめてくれると思った
・なぜ家に行った? → ストーカー行為をやめさせる説得のため
・なぜキスしたの? → キスなどは強引にされただけ
・家の鍵が開いていたのは? → たまたま

全ては野村の妄想であり、勝手な思い込みで正志さんを殺害したと、自身の関与を真っ向否定した。
そして、「嘘を言うなんて、殺された夫がかわいそうで悔しい」と言った。

そして、警察、検察は全てを鵜呑みにしたが、裁判所はそうではなかった。ふたりは親しい関係であったと認定したのだ。

妻は共犯と言えるか


この事件において、世間が最も注目したのは「妻が共犯にあたるかどうか」であった。
殺害を実行したのは紛れもなく野村賢志であるが、「そうさせた、しむけた」となれば話は変わってくる。
たとえば、史上最悪の事件として悪名高い北九州監禁殺人事件において、主犯で死刑が確定した松永太死刑囚や、地下鉄サリン事件のオウム真理教を率いた松本智津夫死刑囚は、実際には殺人や遺体損壊を自らの手では行っていない。しかしながら、徹底したマインドコントロールによって他人を意のままに動かすことで、自身の目的や意図を完遂したことが認められ、死刑となった。

ではこの事件の場合はどうか。
不謹慎過ぎて申し訳ないが、マインドコントロールというにはあまりにお粗末でしかない。この、後から出た言い訳は、ただの「不倫がばれた際の言い訳」でしかない。そのレベルのことである。
この野村の証言をもってしても、あきらかにふたりは不倫に近い状態であったことは推察されても、「だからって殺すかよ?!」としかなり得ない。
野村の証言によって、突如悲劇の妻から疑惑の妻として世間から総バッシングを受けたA子さんだが、正直、「こんなことになるとは夢にも思っていなかった」のが真相ではないか。
A子さんは確かに人目を惹く「美人」であったというが、それでも高校生を筆頭に3人の子供を持ち、しかもバツ2である。さらに、冒頭にも紹介した通り、2人目の夫はいわゆる寝取られたわけで、なんとも格好悪いと言わざるを得ない。
しかも、同年代の男性を虜にするならまだしも、若いひよこみたいな男が相手では、モテる女が手玉にとったなどというより、A子さんが「そういう男にしか相手にされない女性」であったと見た方が正しい。
多分、A子さんは「楽しみたかった」だけではなかったか。
年下の、女も知らない童貞の男を振り回し、自身への好意をこれでもかと浴びるだけで楽しかったのではないか。
その男の歓心を得るためならば、夫の愚痴の一つや二つ、いくらでも言えたはずである。そしてそれがエスカレートして、男を試すようなこともしたのではないか。
家の鍵が開いていたのは、実は最後にドアを閉めた長男が「かけていない」と答えている。それは日常的なことであり、その日だけということではなかった。
もちろん、このことをもって、「ストーカー行為に悩んでいた」というA子さんの言い訳は信憑性がなくなるわけだが。そして、長男は「いつも自分が最後に帰ってもお母さんが起きていたからお母さんが閉めると思っていた」とも証言している。

すべては愚かで哀れな野村が、いよいよ男に相手にされなくなりかけた女の戯言を真に受け犯した罪、それだけのことである。

A子さんは事件後、保険金を請求し受け取った。これもA子さんに疑いの目が向けられる要因のひとつであるが、そもそもA子さんは殺してくれなどとは一言も言っておらず、保険会社が請求に応じた以上、A子さんが請求し、受け取ったことにはなんの非もない。
一昔前は保険金詐欺が横行していた時代もあったが、現在は相当に厳しくなっているし、大手生命保険会社が調査を怠るはずはない。
ただ、保険金の請求は野村の証言の前に行われていたわけであるが。

A子さんの誤算

私は先に述べたように、A子さんの主導による共犯説は成り立たないと思っている。
刑法上、殺意の立証が困難であるし、実際に一言も夫を殺してくれなどと言っていない。「あーあ、早く死んでくれたらなー」程度のことは、多くの夫婦がなんとなく口にすることはある。しかし、その中で何人が「本気で」願っているだろうか?

そして、不倫をしている人間の大多数が、「家庭がうまくいっていない」「離婚するつもりだ」「妻(夫)のことは愛していない」というものではないのか。
そして、その舌の根も乾かぬうちに、家族サービスで平気で旅行にもいけばSEXだってするのだ。
しかし、恋焦がれている方からすれば、全てを鵜呑みにしたいのも事実。
どんなに荒唐無稽な話でも、信じることでその人を理解したつもりになり、「わかってくれるのはあなただけ」などと言われようものならば、自分こそが唯一無二の存在であると錯覚するのだ。

野村は、そんなありきたりな戯言をうまくかわせるほど経験がなかった。それを知ってか知らずかは別にして、野村の気持ちを知りながら思わせぶりな態度でい続けた点は、A子さんの大きな落ち度であり、誤算であったと言える。世間もそこを許せないというのだ。
裁判所も、A子さんの共犯は認めなかったが、ふたりが少なくとも一定以上親密な関係であったことは認めている。

野村は当初、一切A子さんとのやりとりなどを言わなかった。ストーカー扱いされても、なお言わなかった。
それはなぜか。その時点では、A子さんの供述調書を読んでいなかったからだ。
野村は、A子さんと正志さんは仲が良くなかった、夫婦として成り立っていなかったと聞いていた。だからこそ、正志さんからA子さんを救うには、殺すしかなかったのだ。
たとえ自分が罪に問われようとも、A子さんが解放されたのならそれでよしと思っていたのだ。
しかし、弁護士により差し入れられたA子さんの調書には、正志さんとはうまくいっていた、家族も皆仲良しで、正志さんを慕っていたと記されていたのだ。
では、自分は何のために正志さんを殺害したのか?実の妹から目を覚ませと、相手の家族(小野里家の子供)ばかり気にせず、こちらのことも考えろと言われ、野村はそこで初めてA子さんとのやりとりを詳細に語った。

A子さんは、夫が殺害されて悲しいというより、野村との関係が公になることを恐れた。これは間違いない。
そもそも、野村が好意を寄せていたのは事実であり、野村が思い込むような言動があったにせよ、だからといって野村が行った行為は飛躍し過ぎである。
したがって、数々の二人の間の出来事を認めたとしても、世間体がとんでもなく悪くなるだけで、罪に問われるようなことではない。
しかし、A子さんは一切を認めず、野村に愚痴を言ったことすら否定してみせた。証拠があるもの(弁当やプリクラなど)については、涙ながらに受け止め方の違いと言ってのけた。
これは、事実(裁判所は一方的な野村の独りよがりとする検察側の意見を採用しなかったことから、野村の証言をある程度事実と認定している)よりも自身の世間体が大切であったことの証である。

興味深い発言がある。先にも紹介したが、野村の証言を聞いたA子さんは、泣きながら「人に罪をなすりつけようとしていて、主人がかわいそうで悔しい」と訴えた。
罪を擦り付けられようとしているのはA子さんなわけで、なぜそこで正志さんがかわいそうになるのか?
主人がかわいそう、というのはいかにもとってつけた感が否めないのは私だけだろうか。
あまりに荒唐無稽な話なのだとすれば、むしろあきれ返るのではないか。かわいそうとか悔しいとか、そんな感情になるのだろうか。
そして、かわいそうなのは正志さんではなく、「私」なのではないだろうか。

もしもA子さんがひとことでも、「野村に対して愚痴をこぼしたことはあった」と言っていれば、野村は黙って刑務所へ行っていたのではないだろうか。

終わりのない日々

野村賢志は、確かに愚かすぎる男だった。
その愚か者は、懲役16年をくらった。しかし、社会に出て来る頃は40歳、まだまだ男としては若い。
しかし、A子さんはどうだろうか。末の娘はまだ中学生で、手を離れるには5~6年かかるだろう。
野村が出所する頃、世間はA子さんのことを忘れているだろうか。このネット社会の中においても、A子さんの顔写真やフルネームは判明していない。地元の、ごく限られたコミュニティでなければ、彼女の過去を知る人もいないだろう。
地元では、野村のために上申書(嘆願書?)が250名分集まったという。決して広い街ではない中での250名は少ないとは言えないだろう。婿取りであったA子さんの苗字はすでに広く知られている。
A子さんがどこでどう暮らしているか、知る術はないが、いずれ戻ってくる野村のことをA子さんはどう思っているのだろう。

「逮捕され離れたことでA子さんへの思いは薄れた」
再び社会へ戻った時、野村ははたしてどう向き合って生きていくのだろう。
納得できないまま、踏みにじられたまま、お前がしたことは無意味だったんだよと突き付けられたまま塀の中で生き、待つ人のいない場所へ戻って全てを終わらせることが出来るのだろうか。
初めて作ってもらった弁当を、野村はどんな気持ちで食べたのだろう。たしかにそれは、A子さんが言うように幼い娘に作った弁当のおかずの残りを入れただけだったのかもしれない。その証言通り、青いちいさなお弁当箱に収まったその弁当は、ハート形にかたどられた卵焼きやハムなどが可愛らしく盛り付けられていた。

食べかけて、ふと写真を撮ったというその野村の行為に、私はなぜかこみ上げるものを抑えられなかった。

同じようにA子さんにも問いたい。
いつになったら本当のことを言えますか、と。

「暴走した年下男の涙の陰で女は嗤ったか~境町就寝中男性殺害事件~」への2件のフィードバック

  1. この事件は、この判決に絶対に納得できない。と今も思い続けています。
    嫁はとっくに保険金を受け取り、現在もものうのうと生活している。

    もちろん、野村という男は許せませんが、それ以上に嫁が許せない。
    このままでは被害者が可哀想でなりません。
    加害者…計画的に利用されたのだと…
    若い男の子の人生もが…

    私は、被害者の同級生です。
    高校時代からの「仲間」でした。

    でも、もうどうする事もできないんですよね。悔しいです 悔しいです

  2. OOSAWA さま

    なんと、被害者のお友達とのこと、それは非常に悔しい思いをなさったでしょうね。
    実際に私が調べた中でも関係者の方の証言があったのですが、一様に「納得できるものではない」と述べています。
    A子さん(嫁)については、罪に問われていませんからこちらがあれこれ言うのは憚られますが、彼女のいいわけは本当に笑ってしまうほど酷いです、というか、スゴイなこの人、と思いました。
    野村は愚かな男だと思います。若さを差っ引いても、甘いし、馬鹿だし、罪は償うべきですね。
    でも、私も野村は完全に利用されたと思います。A子さんが積極的に誘導したのではないにしても、そういった意味でA子さんは罪深いと思っています。
    このように記事にすることが被害者の方や身近な方にとっては良くないことかもしれませんが、お許しくださいね。

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