無関係の女性を焼き殺した男の安らかな死にざま~愛知・2女性ドラム缶焼殺事件③~

4人の人生

4人の従犯は、なぜ最後まで川村と野村にいいようにされたのか。
裁判でなくても、誰でも思うだろう、なんで逃げないの、と。
裁判でもそれは検察が主張してもいる、野村は最後に4人に対して「本当に嫌なら来なくていいんだぞ」と、後戻りの橋渡しをしたと。
それでも、4人はその機会があったにもかかわらず誰一人逃げず、深谷さんを襲い、拉致に失敗するや無関係の妻とその妹を拉致し、本当に殺害してしまった。

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いい親になりたかった母親の無理筋~尼崎・児童虐待死事件~

平成13年8月14日


「剛士ぃっ!!!!」
人通りの多いJR神戸線立花駅前のコンビニエンスストア前の路上では、多数の捜査員と揉みあう若い男女の姿があった。
暴れまわる金髪の女に対し、向き合う形で捜査員に引き離された痩せこけた男は、錯乱状態で泣き叫ぶその女を茫然としたまなざしで見つめていた。
この様子はその日の夕方のニュースで全国に放送され、見たものは二人の異常な様子に唖然とした。

この日から1週間前、男と女は小学1年生の女の実子を凄惨な暴力の挙句に殺害し、こともあろうか事件の発覚を恐れて近くを流れる運河に遺棄したのだ。
その遺体は、黒いごみ袋に詰められていた。
男児は勢田恭一くん(当時6歳)。度重なる虐待から児童養護施設で生活していたが、事件の直前、8月1日から10日間の予定で一時帰宅となっていた。
恭一君は、「嫌やなぁ、(家に)帰りたくない」と泣いていた。そして、その7日後に、殺害されてしまった。

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いい親になりたかった母親の無理筋~尼崎・児童虐待死事件②~

「ママにしか頼まれへん!」


当時の報道によれば、知子夫婦らは自宅で次男の面倒をみてくれていた母親に対し、「恭一を病院に連れて行った」と話した、とされているが、実際はこうである。
知子の母親は二人を訝りながらも、気の強い知子が涙を流しているのを見てただならぬ気配を感じていた。

すると、普段は口もきこうともしない剛士が突然、
「相談がある」
と切り出してきた。金の無心に違いないと思った母親はそっけなく「銭ならないぞ!」と吐き捨てたが、剛士は食い下がった。
「カネの事と違う、おばはん、恭一を預かったことにしてくれ」
その時まで、母親は姿の見えない恭一君について、知子夫婦が病院へ連れて行ったものだとばかり思いこんでいたという。
それが、預かっていたことにしてくれとはどういうことか。問いただそうとするより先に、知子が土下座する勢いで頼み込んできた。
「ママにしか、無理を言えん。ママにしか頼まれへん。お願いや!」

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いい親になりたかった母親の無理筋~尼崎・児童虐待死事件③~

婦人公論の記事

事件後、婦人公論の誌面において、フリーライター佐藤万作子氏による知子との面会などを綴ったルポが発表された。
内容をまとめると、
①知子はよき母親になろうとしていた
②本来は心優しい人間である
③職員が母親である知子の扱いを間違えた
④知子は助けてほしいと思っていた
だから知子は悪くない、とは言っていないが、正直よくここまで恭一君の存在を無視できるよなぁという印象だった。

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恋人の頭を踏みつけた男の心の闇~岐阜・同級生男女殺傷事件~

2007年4月28日

白々と夜が明け始めた午前5時20分。
通行人の男性が、路上に倒れている女性を発見して通報した。女性は頭部をひどく損傷しており、車にひかれたのかとも思われたが、そうではなかった。
当初、女性の身元は分からなかったが、のちの調べで近くのアパートに住む衣料品店店員A子さん(当時23歳)と判明。
捜査員が彼女の自宅を訪れると、そこには会社員の武井亮さん(当時23歳)があおむけに倒れ、すでに絶命していた。
A子さんは頭部を鈍器のようなもので殴られており、意識不明の重体。
警察は、A子さんの部屋に亡くなった男性とA子さん以外の人物がいたとみて、その後、部屋にあった持ち物から一人の男を特定、同日夜にはその男の身柄を各務原市で確保した。

男は小野正人(当時23歳)といい、亡くなった男性とA子さんとは中学の同級生であった。

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