やつあたり~高野山写真店主殺害事件③~

母との確執

少年は裁判でも「母親との関係」について言及することがあった。
それ以前にも、仲のよかった女友達に対し、「家のことが分からない」などと話すこともあった。

先にも述べたとおり、少年は小学校低学年の頃に両親が離婚、以来、母親と祖母(母方)に育てられた。
その間、一時期ではあるが、母親は男性と交際し家を空けがちだったこともわかっている。
しかしどうも、その時のことが原因ではないようなのだ。
原因は、その男性と別れた後の出来事にあった。 続きを読む やつあたり~高野山写真店主殺害事件③~

箍のはずれたふたりが夫を殺すまで~八王子・男性教師殺害死体遺棄事件~

平成4年11月17日



神奈川県藤野町にある峠に向かう道を、男性は自転車で登っていた。

この峠道はいたるところに休憩所やベンチなどが置かれ、自転車でのぼる人のほかに、ハイキングで訪れる人もいる自然豊かな場所だ。
男性が「それ」を見つけたのは、ふと足を止めた落ち葉の中だった。ゴミかと思った「それ」は、骨のようにも見えた。
「まさか・・・」
そう思ったが、どうも気になった男性は110番通報。後にそれは、人骨であることが判明した。

警察が周辺を捜索したところ、男性が骨の一部を見つけた場所に接する斜面からほぼ全身の人骨がバラバラの状態で発見された。
しかも、胸の骨には刺し傷のような痕、そして額部分にも殴られたような傷痕があったことから、この人は殺害されてこの場所に遺棄されたとみられた。 続きを読む 箍のはずれたふたりが夫を殺すまで~八王子・男性教師殺害死体遺棄事件~

箍のはずれたふたりが夫を殺すまで~八王子・男性教師殺害死体遺棄事件②~

はずれた箍

一方の井上は、警察官の父のいる家庭で育ち、千葉大学を卒業後に同級生だった妻と結婚。
教師とはいえ、同じ千葉大卒の妻の上には立てなかったようで、子供の教育方針でも妻とはぶつかることがあったという。
家の中に自分の居場所を見いだせなくなっていた井上は、そのことを紀子に相談していたようだ。

井上と紀子が気があったのは、お互い家庭に不満があったことに加え、家族の中に警察官がいる、ということもあった。
紀子の兄も警察官で、お互いなんとなく自分たちは似ていると思っていたのかもしれない。 続きを読む 箍のはずれたふたりが夫を殺すまで~八王子・男性教師殺害死体遺棄事件②~

孫に手をかけた姑と許せという実母~茨城・孫二人殺人未遂事件~

平成16年7月10日


茨城県関城町(現・筑西市)。
この日、いつものように午前中農作業を終えて午前11時半ごろに帰宅したこの家の祖父は、家の中から孫の泣き声が聞こえるのに気付いた。
「やれやれ、ケンカでもしたかな」
そう思った次の瞬間、自宅前の車庫で孫の礼司くん(仮名/当時7歳)が倒れているのが目に飛び込んできた。
急いで抱き起そうとすると、孫の顔は殴られたかのように腫れ上がり、首には絞められた痕、そして、上半身には切り付けたような浅い傷がいくつかあった。
さらに、二階で泣いていた孫の和史くん(仮名/当時4歳)も、顔がうっ血しているような状態だった。 続きを読む 孫に手をかけた姑と許せという実母~茨城・孫二人殺人未遂事件~

孫に手をかけた姑と許せという実母~茨城・孫二人殺人未遂事件②~

思い通りにならない嫁

下館市出身の真紀さんは、高校卒業後は地元で就職していた。特に目立つ人ではなかったようだが、悪い話もない、そんな人だった。
その真紀さんが見合いをしたのは、真紀さんの実母の判断があったという。
今でこそ、30歳を過ぎてからの結婚は珍しくもなんともないが、当時は25歳を過ぎれば行き遅れとみなされる時代だった。ましてや、30歳を過ぎても結婚しないというのは、結婚できない女とみなされても文句は言えなかった。 続きを読む 孫に手をかけた姑と許せという実母~茨城・孫二人殺人未遂事件②~