🔓忘れないで~生きた証④ 続・鬼の棲む家~

この記事を転載あるいは参考にしたりリライトして利用された場合の利用料金は無料配信記事一律50,000円、有料配信記事は100,000円~です。あとから削除されても利用料金は発生いたします。
但し、条件によって無料でご利用いただけますのでこちらを参考になさるか、jikencase1112@gmail.comまで連絡ください
**********

 

松本〇〇くん(名前不詳/奈良県月ヶ瀬:平成10年7月4日死亡/当時生後8か月)

その男の子は、生後4か月から病院にいた。意識を失い、ずっと寝たままで。
4か月後、まだ1歳にもならない小さなかわいい男の子は、1歳のお誕生日が来る前に、その短い人生を終えた。

奈良県警奈良署は平成20年3月10日、生後4か月の双子の長男と次男に対し虐待を加えたとして、奈良市月ヶ瀬の夫婦を殺人未遂の容疑で逮捕した。
ふたりは共謀し、生後間もないころから双子の兄弟に激しい暴行を加えており、保護された際、長男は慢性硬膜下血腫を、そして次男にいたっては心肺停止で救急搬送されたが、その後低酸素脳症となり、4か月後に脳死と判断された。

死亡した次男は発見時、目を覆うほどの虐待の痕跡のみならず、その腹部には赤ペンで「ブタ」「死ね」という落書きまであった。
両足の骨は折れ、肋骨は11本が骨折していた。

通常、このような重大虐待事件は周囲や行政が気づいていながら防げなかった、という話がついて回るものだが、この事件に関しては周囲が全く気付くことができなかった中で起きていた。

【有料部分 目次】

それまで
いらなかった双子
「バンジー」
「なぜ死んだのかわからない」

鈴木杏実(あずみ)ちゃん(名古屋市南区:平成13年7月17日死亡/当時7歳)
あぶない家
それまで
体罰で子は育つ
悪魔人間
子供たちの悲痛
救おうとしなかった祖母
裁判と信じられない「ふたりのその後」
繰り返される事件、解明されない現実

忘れないで~生きた証③~

この記事を転載あるいは参考にしたりリライトして利用された場合の利用料金は無料配信記事一律50,000円、有料配信記事は100,000円~です。あとから削除されても利用料金は発生いたします。
但し、条件によって無料でご利用いただけますのでこちらを参考になさるか、jikencase1112@gmail.comまで連絡ください
**********

 

高旗龍翔くん(広島県福山市:平成15年10月下旬頃死亡/当時1歳7か月)

広島県警福山東警察署に、3人の男女が相談に訪れた。
3人は、両親とその娘。娘とは言っても23歳の女性ですでに母親だった。相談内容は、この母親の2歳になる息子の存在が「わからなくなっている」というもの。

対応した警察官らが話を聞いていくうちに、母親は「子どもは死んでいる。どうしていいかわからなくて、埋めた」と話した。

供述に基づき、母親の住んでいるマンションの敷地内を捜索したところ、その場所から遺体を発見したことで、福山東署は女性を死体遺棄容疑で逮捕した。

遺体で発見されたのは、女性の息子の高旗龍翔くん。

母親は昨年4月に離婚しており、以降、龍翔くんと福山市内のマンションで生活していたという。
龍翔くんは未熟児で誕生しており、病弱だったことで、母親の子育ては大変なこともあったようだ。
母親は平成15年の10月中旬頃から、どういう心境だったのかはわからないものの、龍翔くんの世話を「一切しなかった」という。
ミルクや離乳食といった食事はおろか、入浴もさせず、さらには抱いてやることもしなかった。

体調が悪くなっていく龍翔くんを見ながら、そのまま龍翔くんを死なせた。

そして、死んでから「病院に行こう」と思ったものの、途中でどうしていいかわからなくなってマンションの敷地の一角にこっそり埋めたというのだ。

この時点でもはや理解不可能な域にあるため、もしかすると精神鑑定等行われたか、あるいは不起訴になったか。
以降の報道は見つけられなかった。 続きを読む 忘れないで~生きた証③~

忘れないで~生きた証①~

この記事を転載あるいは参考にしたりリライトして利用された場合の利用料金は無料配信記事一律50,000円、有料配信記事は100,000円~です。あとから削除されても利用料金は発生いたします。
但し、条件によって無料でご利用いただけますのでこちらを参考になさるか、jikencase1112@gmail.comまで連絡ください
**********

 

令和になってもなくなることがない、親による虐待事件。
民法第822条に定められていた親の懲戒権というものが正当な範囲の躾に基づくものなのか、そうでないのかの判断が難しく、令和になってようやく削除となった。

昭和生まれの私が育った家庭では、幼いころは押し入れに入れられたり、廊下で正座させられたり玄関先で立って反省しろと言われたり、よほど悪いことをした時にげんこつをかまされたりすることはあっても、日常的に殴られたりということはなかった。
しかし友達の家では、「やいと」(お灸のこと)をお仕置きがわりにされたり、殴られて歯が折れたとか、そういう話は珍しいことでもなかった。

もちろん、お仕置きされた子どものやらかしは「どんだけ悪いことをしたんだ」と皆が思うようなものだったし、やられた子どもも、親の懲戒という認識があった。親だから、愛されているからこそのものだと、子どもも分かっていた。だから反省したし、誰も命の危険にさらされるような目には遭ってない。

これまで一体どれだけの子どもが、親に殺されただろうか。
理由は様々で、死んでもいいと思ってのものもあれば、あくまで躾のつもりだったというものもある。
中には信じられないが、虐待行為そのものを面白がって、というものや、夫や妻の歓心を買いたい、見捨てられたくない、自分を守るためといったものもある。

事件備忘録でも多くの虐待事件を取り上げてきた。
かねてから過去に報道されている虐待によって亡くなった子供たち一人一人の事件を短くてもいいから、その事実を書き留めていきたいと思っていて、今回からそれを始めてみようと思う。

その内容として単独記事にするものもあるが、古いものは虐待の捉え方が今と違っていたことから情報自体が少ないため時系列と結果のみ、というものも出てくるが、出来る限り取り上げていきたい。 続きを読む 忘れないで~生きた証①~

片隅の記録〜三面記事を追ってpart2〜

この記事を転載あるいは参考にしたりリライトして利用された場合の利用料金は無料配信記事一律50,000円、有料配信記事は100,000円~です。あとから削除されても利用料金は発生いたします。
但し、条件によって無料でご利用いただけますのでこちらを参考になさるか、jikencase1112@gmail.comまで連絡ください
**********

 

千葉の転落死

「あんたはヒモのくせに。私には強い味方がいるんだ。この部屋の家賃は私が払っている。早く出ていけ!」

女は出勤前の慌ただしさも手伝って苛立っていた。
もう本当に限界。何でこんなジジイと結婚してしまったんだろう。日本人は働き者のはずだったのに。
仕事もしないでゴロゴロして、私の稼ぎにぶら下がっているジジイなんかいらない…
ていうかさっきから何をゴソゴソしているんだろう。何もかもがあーもう。腹が立つ!

「早く出てってよ!」

振り向いたその時、体に衝撃があった。

「?」

ふと見れば、体の胸あたりから、血がとめどなく溢れていた。 続きを読む 片隅の記録〜三面記事を追ってpart2〜

片隅の記録~三面記事を追って~

この記事を転載あるいは参考にしたりリライトして利用された場合の利用料金は無料配信記事一律50,000円、有料配信記事は100,000円~です。あとから削除されても利用料金は発生いたします。
但し、条件によって無料でご利用いただけますのでこちらを参考になさるか、jikencase1112@gmail.comまで連絡ください
**********

 

家庭内での不幸な事故、悲しい交通事故など、新聞の片隅にその事実だけが掲載されるだけの出来事。

事件として発生当時は大々的に報じられるも、すぐに忘れ去られてしまうような続報のない事件。

そして当事者が全員死亡して真相がわからないままの事件。

けれどそこにも、いろんな人生があってドラマがある。

報じられたことから推測されていたことが、実は違っていたり。裁判を傍聴しているとよくある。なぜ事件が起きたのか、その本当の部分は時に、報道することが躊躇われたり、あるいは記者本人の主観がそうさせたり。

報道から読み取ったことが実は違っていた事件、ひとつの事故で被害者と加害者が家族の中に生まれた場合に起こること、そして、真実が分からない無理心中の記録。 続きを読む 片隅の記録~三面記事を追って~