いいわけ〜祖父母による孫殺害無理心中事件〜

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親が子を道連れにして自殺を図るというケースを、日本では無理心中、と表現する。
この言葉の適切さはさておき、一般的なイメージや言葉が社会に浸透しているは間違いない。

この言葉には、親の身勝手な考えの犠牲になった、という印象があり、子は親を選べないという、今時の言葉で言えば「親ガチャ失敗」の最悪のケースである。
母親主導の場合は母子心中が多く、父親主導の場合は一家心中になるケースが統計的にも多い。
また特殊な統計として、虐待死は内縁の妻、夫によるケースが多く見られるのに対し、無理心中においてはむしろ血の繋がりのない子どもが犠牲になるのは少ないという。

一方で、その無理心中、一家心中を画策したのが他の家族だったら。

基本的に両親以外の家族が加害者になる場合は、一家心中、一家皆殺し的なことに発展することが多い(中津川の無理心中、柏の無理心中など)こと、結果として被害者数が多くなり死刑求刑もあり得るためセンセーショナルな扱いをされてしまうことで記憶には残るが、件数としては多くない。

この、親以外による無理心中事件の中で、祖父母による無理心中について取り上げてみたい。
加東市にて、娘の長男を預かっていた60代の祖母が2歳の孫を池に沈めて殺害した事件があったが、このケースも無理心中(未遂)とされている。
親が主導して子を巻き添えに無理心中することと、祖父母が孫を巻き添えにそれを企てるのと、その動機や背景に違いはあるのだろうか。 続きを読む いいわけ〜祖父母による孫殺害無理心中事件〜

いいひと。PART2 ~大牟田市・4歳男児殺害事件~

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その父親は、誰が見ても「いいひと」だった。
幼いころから正義感あふれ、仲間外れにされた子を率先して仲間に引き入れた。
姉とは姉弟喧嘩などしたこともないし、周囲に配慮し、いつも笑顔を絶やさない、そんな人物だったという。
友人を大切にし、大学に進んだ後も専門学校へ通いなおし、家族の意見にも耳を傾けた。
社会人になってからも、同僚からは仏様みたいに穏やかな人だと絶賛された。
真面目で温厚、結婚し子供が生まれてからもその息子をかわいがった。

しかし。

父親はその息子を殺害した。たった4歳の、プラレールに夢中だった男の子を。

父親には精神鑑定が行われた。そのうえで、平成25年10月31日、福岡地裁はこの父親に懲役6年の実刑判決を言い渡した。 続きを読む いいひと。PART2 ~大牟田市・4歳男児殺害事件~

おとうさん、ごめんなさい~取手市・5歳児暴行死事件~

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その家

「なんでそんなことしたんや!なんでいうこと聞かんのや!」

取手市内のマンションの一室からは、男の怒声が響き渡っていた。
台所には、引きちぎられたレトルトのカレーの空き袋が落ちている。そして、男を怯えた顔で見上げる、痩せ衰えた男の子の姿。

男の子は5歳。しかし肋骨が浮き出たその体は、とても育ち盛りの5歳児には見えなかった。

「おとうさん、ごめんなさい」

泣きながら謝る男の子の顔面を、男は何度も殴りつけ、そのはずみで男の子が転倒して後頭部を強打しても、さらに腹部を蹴りあげた。
涙でぐしゃぐしゃの男の子を風呂場へと追い立てた男は、おもむろにその体を持ち上げ、湯の入っていない空の浴槽に男の子を投げ落とした。男の子は頭部を浴槽で強打、しかし男は浴槽の中に正座させた後も、男の子の顔面を殴り続けた。

殴り疲れた男は、裸で浴槽に正座させられている男の子めがけ、シャワーで冷水を浴びせかけた。4月と言えばまだまだ寒い。
泣き叫ぶ男の子を無視して、そのまま肩のあたりまで水を張り、そのまま水風呂に放置した。 続きを読む おとうさん、ごめんなさい~取手市・5歳児暴行死事件~

サレ男の逆襲~札幌・男性撲殺事件~

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札幌の事件

平成18年6月17日午後7時30分、札幌豊平署に女性の声で通報が入った。
「月寒東のマンションで男性が大変なことになっている」
豊平署員がそのマンションに急行すると、鍵のかかっていない部屋があった。そして、その部屋の玄関で、成人男性が血まみれの状態で倒れているのが発見されたのだ。

男性はすでに死亡、その時点での身元は分からなかったものの、その部屋に暮らす男性と連絡が取れていないことから、死亡したのはこの部屋の住人の男性の可能性が高かった。

この部屋には、髙田雅史さん(仮名/当時56歳)が一人で暮らしていたといい、また、通報者が「高田さんの部屋」と具体的に言っていたことから、交友関係や目撃者について捜査を始めた。
髙田さんは棒のようなもので頭部や腕など上半身を集中的に殴られており、状況から殺人事件と断定。
後に、通報者がなんらかの事情を知っていると見て捜査を続けたところ、18日の夜に髙田さん宅を訪ねた男がいたことがわかった。
目撃されていたナンバーから男を割り出したところ、実は通報してきた女性がこの男の妻だったことなどから男に事情を聞いた。
その後、男がバールや手などで髙田さんを殴ったことを認めたため、殺人の容疑で逮捕となった。

逮捕されたのは髙田さん宅の近くに住む鉄筋工・橋本裕二(仮名/当時43歳)。
橋本は髙田さんと以前から知り合いで、二人の間にはトラブルがあったという。
警察ではトラブルの話し合いがこじれ、事件に発展したとみてトラブルの原因について捜査していたが、この事件、髙田さんが殺害されたその夜までは、実は髙田さんは加害者だった。 続きを読む サレ男の逆襲~札幌・男性撲殺事件~

限界破裂〜虐げられた人々の愛の事件〜

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普通に生きていても、時に他人から不当な扱いをされることがある。
会社でのパワハラ、学校でのアカハラ、そして夫婦間、恋人間におけるモラハラ、DVなど。
相手との立場の問題や相手に対する感情の問題で、不当な扱いだとわかっていてもそれに抗議できず、ただ耐えることでやり過ごそうとする人も少なくない。
また、怒りがあったとしても同じ土俵に立ちたくないという思いで、あえて無関心を通そうとする人もいるだろう。

特に日本人はできるだけ、争い事を避けようとする傾向があるのも事実で、少々のことで騒ぎ立てるのはみっともない、そう思う人もいる。
限定していうと、男女間夫婦間における様々な問題は、第三者が介入し辛い面もあって気がつけば虐げられていた人は一人その理不尽な思いを抱き続けることになる場合が多い。

一方で人にはそれぞれ堪忍袋というものがあり、その容量は個人差が激しい。

虐げられた人々の我慢の限界が来た時、それまで蔑ろにしてきた本当の加害者は狼狽え、そして許しを乞う、自分がしてきたことを棚にあげ……

いくつかの我慢の限界を超えた男女の事件。 続きを読む 限界破裂〜虐げられた人々の愛の事件〜