花嫁は嬰児遺体を連れて〜横浜・YCATゴミ箱嬰児遺体遺棄事件〜

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昭和562月、横浜の伊勢山皇大神宮の結婚式場では若々しいカップルの結婚披露宴が執り行われていた。
花嫁は色打掛から爽やかなブルーの振袖へとお色直しをし、恰幅の良い新郎も紋付袴がよく似合っている。
招待客は80名ほど。新郎新婦の父親が勤務するのはいずれも東京電力、新郎自身も川崎の電動機器メーカーの営業、新婦も大手銀行に勤務していたことで、招待された人々も皆、社会的立場のしっかりした人々だった。

専修大学を卒業した花嫁は、長身で目元の涼し気な、今で言うと女優の木村多江似の美人。二人は披露宴の後横浜のホテルに宿泊し、アメリカへ新婚旅行へ行く予定だという。

式場スタッフもそんな晴れやかなカップルを目を細めて見守っていたが、気になることがあった。

着付けを手伝う女性スタッフの間で、妙な噂が流れていたのだ。
1月に行われた結納の着付の際、確かに花嫁様は妊娠してらっしゃいました。お腹の膨らみがわかるほどになっていましたから。ところが、2月の披露宴の時はそのお腹がぺっちゃんこになっていた。なのに、二人の間に赤ちゃんが生まれたという話もない。事情を知るスタッフの間では、どういうこと??と噂になっていました。」

新郎新婦に変わった様子もなく、披露宴で花嫁はとにかく明るかったという。

しかしその2ヶ月後、式場のスタッフは警察の聞き込みを受けることになる。 続きを読む 花嫁は嬰児遺体を連れて〜横浜・YCATゴミ箱嬰児遺体遺棄事件〜

🔓あの池のほとりで~袖ヶ浦・3歳男児虐待死事件~

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庭先にて

千葉県袖ケ浦市。
フラワーラインを西に走ると、途中で市道代宿神納線(平成通り)と交わる。それを北上し、神納交差点を東へ折れると、その灌漑用ため池がある。
通称、「井戸谷堰」。緑色に濁ったその池は、時折釣り人の姿があるというが鬱蒼としていて少々薄気味悪い。
その井戸谷堰を右手に狭い道を進むと、一つの集落が出迎える。神納地区である。

平成13年4月7日。土曜日のこの日、その神納地区にある民家の庭先では、家族がバドミントンに興じていた。
家の中から孫らが戯れているのをにこやかに見つめる祖父母。子供たちと遊ぶ両親。家庭菜園で野菜の手入れをする曽祖父の姿もある。
平成の時代、4世代同居の7人家族は大家族といってもいい。何気ない、土曜の朝の家族の光景がそこにあった。

しかしこの家族は、つい2ヶ月前までは8人家族だった。

千葉県警捜査一課と木更津署の捜査員は、この日の午後、この家に住む子供以外の大人5人全員を逮捕した。内訳は、子供たちから見て両親、祖父母、そして曽祖父である。

容疑は、この家で暮らしていた3歳の男の子への傷害致死と保護責任者遺棄だった。

【有料部分 目次】
事件
絶句した葬祭業者
虐待に至る経緯
保健師と児童相談所
家族ぐるみの隠蔽
憤る弁護人、怒鳴る裁判長
それぞれの鬱憤
最後のクリスマス
ふたたび、あの池のほとりで

私が母でなかったら〜桜井市・5歳男児餓死事件〜

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電話

平成22年3月3日、奈良県中央児童こども家庭相談センターに一本の電話がかかってきた。

「これは虐待と言っていいと思う。昨日から風邪をひいて寝ているが、病院に連れて行った方がいいのだがどこへ連れて行ったらいいのかわからない。救急車を呼んだらいいと思うがどうしたらいいのかわからない」

電話の主は母親とみられる女性で、電話口ですでに泣いて取り乱した様子だった。合計3回の電話でのやりとりの後、児童相談所は電話の主が住んでいる桜井市に連絡。
桜井市の市職員2人が訪ねたその家は、単身者向けのワンルームマンション。ここであっているのかと思いつつもインターフォンを鳴らすと、母親らしき女性が応対、玄関ドアを開け、職員を中へと通した。
市職員は、センターからの申し送りとして「風邪をひいて寝ているらしい」「ぐったりしている」「母親に救急車を要請するよう伝えている」と言ったことは聞いていた。が、通された部屋の中で横たわっているのは、ただ風邪をひいてぐったりしている子供には見えなかった。

そこに横たわっていたのは、身長85センチ、全身が垢にまみれあばら骨と足の骨が浮き出たオムツ姿の5歳男児だった。

6.2キロの5歳児

市職員は母親がまだ救急車を要請していないことを知り、すぐさま119番通報、男児はまだかすかに息があった。
男児の容体は非常に悪く、体には複数の傷跡のほかに「褥瘡」が確認された。褥瘡は、寝たきりの高齢者などが体位を長く変えられずにいると起こることで知られるが、この男児もそんな状態だったのか……

ただ、市職員はこの時男児の妹らしき女児を保護していた。しかしその女児の健康状態には、特に問題があるようには見られなかったという。

両親と、幼い兄妹の4人が暮らすには明らかに狭いその部屋は、単身者用の1K。奥にロフトがあった。この部屋で、一体何が起きていて、この男児はなぜこんな状態になってしまったのか。
救急搬送された男児は、その後17時20分ころ、病院で死亡が確認された。
亡くなったのは、桜井市の吉田智樹ちゃん(当時5歳)。極端に痩せ細ったその体から、十分な食事を与えられていないことは明らかだった。体重は平均的な5歳児の三分の一の6.2キロしかなく、身長も1~2歳児並みの85センチしかなかった。死因は飢餓による急性心不全とみられたが、その後の司法解剖では脳の萎縮も確認された。

智樹ちゃんが搬送された後、母方の祖父が病院に駆けつけていたが、智樹ちゃんが死亡したことを受けて奈良県警は、智樹ちゃんの父親である吉田浩一(仮名/当時35歳)と、母親の真佐実(仮名/当時27歳)を、保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した。

調べに対し、智樹ちゃんは自力で歩くこともできず、食事も与えてはいたが食べようとしなかったという。

それにしても先にも述べたとおり、妹は特にその発育や養育状況に問題はなかったとされており、さほど年の変わらない兄と妹になぜここまでの差がついたのか。しかも、5歳児が餓死するということは相当な期間ネグレクト状態にあったと考えられ、その間、外部に一切虐待の事実が漏れ聞こえなかった点も疑問があった。
両親ともに実家があり、祖父母らも健在だったのだ。

逮捕後の取り調べで、両親はこう答えていた。

「智樹には、愛情がわかなかった」

そして、母親の真佐実はこうも話していた。

「母親が私でなければ、元気に育っていた。」 続きを読む 私が母でなかったら〜桜井市・5歳男児餓死事件〜

🔓ダウト~練馬・3歳女児傷害致死事件~

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福岡篠栗町で起きた5歳男児虐待餓死事件。
逮捕起訴された母親の裁判はすでに一審判決が出たが、この事件にはもう一人の母親の存在がある。
被害男児の母親が涙ながらに罪を認め、自分の愚かさを今更ながらに深く後悔している一方で、もう一人の母親は自身の裁判のことしか頭になかった。

被害男児の母親の裁判で証言台に立ったものの、自身の裁判が控えているので何もしゃべりません、と言い放った。

彼女は、被害男児の母親のママ友だった。

逮捕起訴され、本人はどう思っているのか。
求刑を大きく下回る判決となった被害男児の母親。これはある意味ママ友からの洗脳、影響が大きく関係していると認定されたに等しい。
となると、ママ友の裁判は非常に厳しいものになるのでは、という予想もされる中、過去の事件を見ていくとなかなかママ友による唆しや洗脳といったことの証明の難しさも見えてくる。
ましてや、そのママ友が致命傷を与えたと言い切れなければ、傷害致死すら、危うい。

平成17年、練馬区で当時3歳の女の子が激しい虐待の末に意識を失い、病院に搬送されるもその18日後に死亡するという痛ましい事件があった。
当初、逮捕されたのは母親。しかしすぐに処分保留で釈放となり、代わりに逮捕されたのは、母親の女友達だった。
のちに二人とも傷害致死で起訴されたが、その顛末は何から何まで胸糞、そして、ママ友(というか女友達)、心理的な問題のある事件の難しさを突きつけるものとなった。

🔓理解不能~ふたつの親子無理心中事件~

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新聞記事やニュースなどで日々、事件の報道がなされる。
死亡した人の数やその関係性などから注目を集める事件はその後の裁判の様子なども報道されるが、多くはその上っ面だけを舐めるだけで事件に至るまでの細部は報道されない。

特に、家庭の中で起きた事件については、被害者と加害者が血縁関係だったりすることで被害感情も複雑なものとなり、余計に詳細は表に出てくることが少ないと言える。時に、被害者側に一定の落ち度がある場合もあるからだ。
また、無理心中事件なども詳細はなかなか表に出ない。加害者も死亡しているケースだとそもそも裁判すら開かれないため、真相は闇の中となってしまう。

しかし私たちは知りたい、父が、母が、その心に刃を忍ばせるようになったのはなぜなのかを。そして、なぜ幼い子供を含め複数人数殺害しているのに、死刑どころか無期懲役も回避されるケースがこの無理心中においては多いのか。子の命はどこまで軽いのかを常々疑問に思う。

これは、解決策を講じることなく流されるままにその場しのぎの責任逃れをしてきた男と、思い通りにならないことをどうしても受け入れることが出来ずにきた女と家族の、それぞれの事件。いずれも、全く理解不能。

【有料部分 目次】
倶知安町の家
事件
はじまり
破産者、家を建てる
いわゆる一人旅
浮気、パチンコ、旅行三昧
まさかの退職、そして無職
残金5,600円
ズルい夫婦
そのかたち
結末
懲役26年
鹿児島の家
事件発生
家族のそれまで
泣いて拒む妻
心中未遂
ラーメンのおつり事件
精神鑑定
私だけが悪いんですか