無戸籍よりキツい母の家庭内教育~鳩ケ谷市・20年間無戸籍判明事件~

平成19年3月27日




さいたま地裁。
この日の午前、とある事件の判決公判が開かれた。
被告は、20歳代の男。罪状は、未成年者略取と窃盗だった。
任介辰哉裁判長は、「卑劣で悪質な犯行だが、学校教育を受けず、閉鎖的生活をし、知的障害も認められる」とし、求刑3年に対し、懲役2年6月、執行猶予5年の判決を言い渡した。
実はこの男は、公判中から「別の事柄」が発覚して注目されていた。
裁判長が情状酌量として認めた事柄には、「男が20年間無戸籍」であったことも含まれていたのだ。

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だってあの子が悪いのに~鹿嶋市・女性リンチ生き埋め事件①~




平成13年6月9日

茨城県鹿嶋市。
北浦に面した県道18号線から東に1キロほど離れた場所で野良犬が数頭、群がっていた。

「なんであんなに犬がいるんだろう」

田んぼのわきのあぜ道で農作業をしていた男性(63歳)は、野良犬らの動きが気になった。なにか、動物の死骸でもあるのだろうか。
犬たちを追いやった男性が、犬たちが群がっていた地面を探ってみると、そこにはなにやら白いものが見えていた。
男性は知人を呼びに行き、その知人とともにもう一度その白いものを確認して驚愕する。
それは、人の頭蓋骨だった。 続きを読む だってあの子が悪いのに~鹿嶋市・女性リンチ生き埋め事件①~

だってあの子が悪いのに~鹿嶋市・女性リンチ生き埋め事件②~




狂乱

由香里さんの両親に門前払いを食らった雅美らは、その怒りを由香里さんに向けることになる。
弘子の自宅へ由香里さんを連れて行き、男らも含めて由香里さんを問い詰めた。問い詰めるだけでは飽き足らず、熱湯をかけたり、ゴキブリを食べさせたり、それは常軌を逸していく一方だった。
この日から由香里さんは雅美らによって監禁状態に置かれる。
10月26日、雅美らは車2台に分乗して由香里さんを波崎町の日川浜へ連れていく。
そこで、伊藤や清水が中心となって、由香里さんに殴る蹴るの暴行を働いた。
砂浜に穴を掘って由香里さんの首から下を地中に埋め、その頭部を棒で殴ったり、足で蹴るなどし、由香里さんの顔や頭から出血すると、海水で洗ってさらに痛みを与えた。 続きを読む だってあの子が悪いのに~鹿嶋市・女性リンチ生き埋め事件②~

流浪の運命共同体~長野・山梨・静岡・男女殺害遺棄事件①~

「なぜ母が殺されなければならなかったのか。そしてなぜ、姉がそれに加担したと言われるのか、まったく理解できません。
ふたりは仲の良い母娘でした……」

黒磯市役所で記者会見に応じた男性は、悔し涙をにじませた。
傍らには、妻の姿もあったが、この二人は一歩間違えれば今頃生きていなかったかもしれなかったのである。
ふたりは生き延びたが、入れ替わりに行方不明になった男性の母と姉は、壮絶な人生を送る羽目になってしまった。 続きを読む 流浪の運命共同体~長野・山梨・静岡・男女殺害遺棄事件①~

流浪の運命共同体~長野・山梨・静岡・男女殺害遺棄事件③~

母娘

警察は、上原のほかに、悦子さんの娘である美緒も、悦子さんを殺害した容疑で逮捕、送検していた。
しかも、当初暴行を加えたのは美緒であり、上原はそれに加担した、といった報道だった。
上原も、裁判では「もともと合流した当初から、母娘の中は悪かった。日ごろから美緒は悦子さんと口論が絶えず、存在を疎ましいと感じていた」といった主旨の発言をしていた。
そのうえで、殺害に至った当日も、口論から美緒が悦子さんに暴行を加えているところへ、上原と中里さんが加担した、とされていた。 続きを読む 流浪の運命共同体~長野・山梨・静岡・男女殺害遺棄事件③~