郵便局員が繰り広げた禍々しき愛の劇場~八尾市・妊婦襲撃事件~

平成9年4月14日午後7時40分


大阪府八尾市南木の本4丁目。
仕事を終えてバスで帰宅した女性は、自宅近くのバス停から徒歩で自宅マンションへと向かっていた。
距離にしておよそ300メートル。いつもと変わらない、帰り道だった。

自宅マンション手前で、不意に背後から誰かにぶつかられた。
何か圧迫されるような、妙な感触を覚えた次の瞬間、それは激しい痛みとなって女性を襲った。
わけがわからないまま、女性は必死でマンションの階段を上る。もう少し、もう少し・・・
とめどなく流れる血をおさえることもできないまま、必死に自宅マンションのドアを叩いた。いつも女性より先に夫が帰宅しており、その日も夫は家にいた。

「誰かに刺された」

夫がドアを開けると、血まみれの妻がそういって両膝をつき、そのままおなかを庇うように仰向けに倒れた。
すぐに病院へ運ばれたが、おなかの赤ちゃんはすでに死亡していた。

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暴力夫を餓死させて晴らした妻の怨~四日市・痛風夫餓死殺害事件~

平成17年月23日夕方

近鉄四日市市駅にほど近い交番に、女が訪れた。
応対した署員に対し、付き添いの親族とみられる人に支えられながら、女は自宅で夫が死亡していることを伝えた。

県警四日市南署員が女とともに堀木2丁目の自宅アパートへ向かうと、玄関からは異様な臭気が漏れていた。

付き添ってきた親戚によれば、この女から夫が死んでいると電話を受け、驚いて一緒に交番にやってきたという。
夫は長年通風を患ってほぼ寝たきりだったというが、女は
「昨日普通に話したのに、朝になったら死んでいた」
と話した。

しかし、現場を確認した誰の目にも、夫が死亡したのが今朝ではないことは一目瞭然であった。 続きを読む 暴力夫を餓死させて晴らした妻の怨~四日市・痛風夫餓死殺害事件~

双葉ハイムで死んだ女②~宇都宮・男女4人殺傷放火事件~

平成12年8月5日

茨城県大洗町の海岸から東に約40キロ離れた太平洋上で、その日釣りをしていた船が漂流遺体を発見した。
那珂湊海上保安部が収容したところ、その遺体は20代から30代半ばと思われる成人男性で、背中一面に入れ墨があった。刺青の状態から、おそらく日本人だと思われた。
ベージュの半そで姿にスウェット姿、足元は素足。遺体の状態から死後一週間ほど経過していると見られた。

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双葉ハイムで死んだ女③~宇都宮・男女4人殺傷放火事件~

大洗町の漂流遺体


後藤らは指名手配となり、その後逮捕された。
取り調べの中で、後藤、小野寺らは中村さんとのトラブルを動機として挙げたが、それにしてもここまでの事態に発展することへの疑問は拭えなかった。
中村さんとのトラブルは、先にも述べた通り簡単に言うと後藤の意に反することをやった、ただそれだけである。そこには金銭も絡んでいなければ、後藤がなにか不利益を被ったと言うようなこともない。
そもそも後藤も、中村さんに対してすぐさま追い込みをかけるというようなこともしておらず、殴る蹴るくらいはしただろうが複数回中村さんと直接話し合いも持っており、中村さんが後藤に対し怯えて逃げ隠れしているという風でもなかった。

それが、男女4人に覚せい剤を大量に打ち、殺傷して放火するという事態に発展するというのはどうにも理解に苦しむ展開だった。 続きを読む 双葉ハイムで死んだ女③~宇都宮・男女4人殺傷放火事件~

双葉ハイムで死んだ女④~宇都宮・男女4人放火殺傷事件~

人間性のかけら

後藤が稲見さんらに見せた「気遣い」は果たして何だったのだろう。
それは、後藤の供述に答えがあった。
そもそも後藤は、放火して全員死なせるつもりはなかった。脅して痛めつけて、二度と逆らえないようにする、それが目的だった。その一環として、小堀さん宅にあった金目のものもついでにいただいていこう的な考えはあったにせよ、最初から全員ぶち殺したる、とは思ってなかったはずだ。

だから、稲見さんに「ごめんな、もういいよ」と言ったのだろう。

ではどこで歯車が変わったのか。
それは、小林さんの「予想外の死」であった。 続きを読む 双葉ハイムで死んだ女④~宇都宮・男女4人放火殺傷事件~