🔓美女と野獣のなれの果て~館林ストーカー殺人事件②~

再会と200万円

12月に入り、群馬県警は栃木県警から鈴木さんに関するトラブルの引継ぎを行う。
その後、2週間ほど後に実際の住所を把握し、その数日後にようやく鈴木さん本人に安否確認を行っていた。
やけにのんきな対応にも思えるが、鈴木さん自身が警察からの忠告に対し反応が薄かったこと、永井に前科がなかったこと、暴力団員でもなかったことなどからこのような対応であったのだろうと推測する。
現に、鈴木さんは12月の終わり、なんと永井と直接面会している。
これは永井による申し出であったが、本来はストーカー規制法に引っかかるため会えないはずだが、「金銭トラブルを解決するため」という永井の方便によって、警察も許可せざるを得なかった。
鈴木さん自身も、お金である程度解決できるならばやむなしとも考えたのだろう、父親同伴で佐野市内の飲食店で永井と対面している。
その際、警察によって永井は身体検査も受けており、鈴木さんとしても今日こそは別れ話に決着をつけたい、そんな思いで臨んだ話し合いだったが、決裂した。

この話し合いの後、永井の行動は常軌を逸することになる。その席でどのような話し合いになったのかは知る術がないが、おそらく永井にとっては心外、屈辱的な時間であったのだろう。
その話し合いの席では、和解金なのか慰謝料なのかは不明だが、先述の通り鈴木さんから200万円が支払われた(永井からは700万円が請求されていた)。
その200万を手にした永井は、何を考えたのだろうか。
12月中旬から体調不良を理由に職場を休んでいたと言うが、日々、悶々とやりきれない思いを募らせながら鈴木さんへの愛を憎しみに変えていったのだろうか。

年が明けたころ、永井は以前の同僚らに連絡を取るようになる。

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