かしの樹の下で~中国人妻と残留孤児の事件~

この記事を転載あるいは参考にしたりリライトして利用された場合の利用料金は無料配信記事一律50,000円、有料配信記事は100,000円~です。あとから削除されても利用料金は発生いたします。
但し、条件によって無料でご利用いただけますのでこちらを参考になさるか、jikencase1112@gmail.comまで連絡ください
**********

 

平成時代、農業や漁業に従事する独身男性が多い地域に、そこでの生活と結婚を希望する女性らを引き合わせるお見合い番組がいくつかあった。
都会の生活に疲れた女性は、時に自然豊かなのんびりとした地方都市での生活に憧れを抱くこともあるのだろう。
しかし実際に来てみると、確かに食べ物は美味しいし自然は豊かだが、その生活を維持するためには想像を絶する労力と、地域との密接な関係の中で立ち回っていかなければならず、都会での人間関係など足元にも及ばない濃い人間関係や地域の風習はストレス以外にもなにものでもないと気づき、帰りのバスに乗ってしまう女性が多かった。

同じ日本人であっても、おいそれとうまく行かないお見合い。恋愛でも同じだ。

それが、言葉も通じないような相手だったら?相手の求めていた理想と現実が激しく乖離していたら?
帰る場所もない人たちだったら?

素晴らしい国、日本に憧れ日本の地にやって来た人々と、祖国日本へ帰ってきた人そして、殺された人、殺した人たち。 続きを読む かしの樹の下で~中国人妻と残留孤児の事件~

🔓お父さんは悪くない~続・ある家族の崩壊への軌跡/八尾市・長男バラバラ殺人事件~

この記事を転載あるいは参考にしたりリライトして利用された場合の利用料金は無料配信記事一律50,000円、有料配信記事は100,000円~です。あとから削除されても利用料金は発生いたします。
但し、条件によって無料でご利用いただけますのでこちらを参考になさるか、jikencase1112@gmail.comまで連絡ください
**********

 

店先には、いつもその父親の姿があった。
缶ビール片手に、父親は客を待ちながらテレビの野球中継を見るのが常だったという。

「精神病院行ってんねん」

息子はそう言ってにこっと笑う。お気に入りのTシャツやスニーカーを「おっちゃん!見て!」と人懐っこく話しかける息子のことを、近所の人たちの中には親しみを持って接する人らもいた。

そんな息子の通院費を稼ぐために、父親は家業の自転車店のほかに、トラックの運転手や市場の鮮魚部門で早朝の仕事を掛け持ちしていた。
母親と次男はすでに家を出ていた。

小さな家に、父親と息子。

「仕方なかった」

そう呟いた父親は、同時に

「後悔していない」

とも話した。

鳴門の砂浜の胴体

平成17年5月11日、徳島県鳴門市の砂浜に、男性とみられる遺体が打ち上げられた。
遺体は、頭部と四肢が欠損した状態。明らかに、切断されて遺棄されたものだった。

指紋も顔も分からない場合、身元特定には時間がかかるかと思われたが、2日後身元はあっさり割れた。
警察のDNAデータベースに、遺体と合致するDNAが登録されていたのだ。

胴体は、大阪府八尾市在住の藤見一(はじめ)さん(当時33歳)と断定。一さんは当時八尾市内の実家で父親と二人で生活していたという。

警察がDNAが一致したことを踏まえて父親に話を聞きに行ったところ、なんとその父親が一さん殺害、切断、遺棄を認めた。

逮捕されたのは一さんの父親・秀雄(仮名/当時62歳)。
秀雄は一さんが自室で寝ているときに工具を用いて頭部を殴り、殺害したと自供。その後、遺体を解体して仕事で使用していた2トンの保冷車に積み込むと、大鳴門橋の上からその遺体を遺棄したと自供した。

秀雄は自転車店を経営しており、事件当時も店の入り口には「パンク直します。1台500円」といった張り紙もあった。
住宅街にある小さな自転車店。自宅も兼ねていたというその2階で、一さんは父親によって殺害され、バラバラにされて鳴門海峡に捨てられた。

取り調べに対し、秀雄は冒頭のように、仕方なかったと、後悔していないと話した。

秀雄は自転車業界でも知る人も多い人物だったという。事件を知った知人や同業者らはその人柄などに触れ、信じられないといった様子だった。

しかし、妻と息子二人との家族4人幸せな日々は、とうの昔に崩壊していた。

【有料部分 目次】
幸せな4人家族
変わり果てた両親
他害行為と絶望
「もう、悩まなくて済む」
「お父さんは悪くない」
医療観察法
当事者と他人の距離

 

🔓理由なき最期と、「再会の日々」〜宮城・女性殺害事件〜

この記事を転載あるいは参考にしたりリライトして利用された場合の利用料金は無料配信記事一律50,000円、有料配信記事は100,000円~です。あとから削除されても利用料金は発生いたします。
但し、条件によって無料でご利用いただけますのでこちらを参考になさるか、jikencase1112@gmail.comまで連絡ください
**********

 

平成18年1月31日。
宮城県名取市の県立がんセンターにおいて、一人の父親がこの世を去った。
まだ50歳。愛する妻や娘たちの今後を本当ならば見守ってあげられる年齢だった。

そして彼には、平成13年からこれまで、犯罪被害者遺族の権利拡大を求めての活動という、大変な仕事があった。

曵地正美さん。彼の当時二十歳の愛娘は、同じ歳くらいの若者複数名に激しい暴力を加えられ、苦しみ抜いた挙句死亡し、その亡骸は冬の雪深い山に棄てられ、燃やされた。

犯人たちを殺してやりたいほど憎んだ父と母は、それでもその加害者たちとの「再会」を望んだ。
それは、固く閉ざされ絶対に開けられるはずがないと誰もが思っていた、犯罪被害者や遺族にとって大切な大切な、ある権利を得るための闘いの日々でもあった。

いなくなった娘

事件は平成12年の年の瀬に起きた。
宮城県柴田郡柴田町。人口約3万7千人、船岡城址、一目千本桜などが有名で、その季節には様々なイベントが催されることでも知られる。
阿武隈川の北、JR東北本線と岩沼バイパスに挟まれるように位置するところに、四日市場という地区がある。
畑が広がる長閑な地域。ここで暮らし成人式を間近に控えた若い女性の行方がわからなくなっていたのだ。

行方がわからなくなったのは、柴田町四日市場在住のアルバイト、曵地里美さん(当時20歳)。

平成12年12月19日の朝、曵地さん宅では里美さんの両親、祖父母、二人の妹たちが揃って朝食を食べていた。当時里美さんはアルバイトで帰りが遅くなることも多く、翌日予定がない場合は昼頃まで寝ていることもあったといい、朝食の席に里美さんがいないことは珍しくなかった。
この朝も、昨夜里美さんが帰宅したことを確認していた家族は、いつものことだと気に留めていなかった。
ただ、朝方玄関の鍵が空いていたことに母親の豊子さんが気づいていて、違和感を覚えてはいた。
また、祖父が朝方目を覚まして4時頃にラジオを聴いていた時、玄関先で里美さんの声が聞こえていたという。

18時、豊子さんが里美さんの携帯に電話を入れたところ、何やら里美さんの様子がいつもと違っていた。

「西公園(仙台市青葉区)の先輩のところにいる。」

話は里美さんが一方的に話す感じだったようだが、里美さんはその日の早朝、先輩に呼び出され合流し、別れた直後にいわゆる「レディース」に絡まれたと話した。
殴られ、金を取られるなどしたものの、別れた先輩が戻ってきたことで助けてもらい、今はその先輩の家でケガの手当てをしてもらっているのだという。

突然のことで、また娘が怪我をさせられたり金を取られたなどという事態で母親の豊子さんも動転したのか、話をうまく聞き出せないまま電話は切れた。
20時、再び里美さんから豊子さんに連絡があった。が、内容としては夕方に話したものとたいして変わらず、バイト先には休むことを伝えているとか、一人で電車で帰れるとか、そういったことを里美さんは伝えてきた。
とにかく、詳しい話は帰宅してからでもよかろう、そういう判断もあって、駅に着いたら迎えに行くから電話するように伝え、電話は終わった。

しかしこれが最後となってしまった。
以降、どれだけ家族が電話をかけても、それに里美さんが応じることはなかった。

里美さんは、この電話のわずか5日後、死亡する。

【有料部分 目次】
家族の苦悩
プリクラの先輩
不穏な動き
額の黒いシミ
若者たち
約束破ったっぺ
地獄の日々
もう、死にたいです
遺体にサングラス、遺棄現場の替え歌
民事を見据えた、刑事裁判
当事者であり続けるために
届いた手紙
本人訴訟
殺意の有無
加害者の親としての自覚
それぞれとの、対峙
帰ってくるわけでもないし……
戦いを終えて、そしてこれからも

ハーレム男が夢見たその先~足立区・内妻傷害致死事件~

この記事を転載あるいは参考にしたりリライトして利用された場合の利用料金は無料配信記事一律50,000円、有料配信記事は100,000円~です。あとから削除されても利用料金は発生いたします。
但し、条件によって無料でご利用いただけますのでこちらを参考になさるか、jikencase1112@gmail.comまで連絡ください
**********

 

令和5年2月、東大和市で10代の女性らに対し、「宇宙人に食べられる」「寿命を伸ばしたいなら自分とSEXするしかない」などと申し向け、性的暴行を加えたとして75歳の男とその元妻(当時43歳)が逮捕された。
そのパンチのあるセリフのみならず、男の風貌や逮捕当時男の家に複数の女性が同居していたことなどから注目を集めた。

男は平成18年にも同じような事件を起こして逮捕されたが、反省しているということから執行猶予となっていた。が、その後も複数の女性たちを侍らせた生活に変化はなかったといい、今回、家族に説得された被害女性が被害届を出したことで逮捕となった。

この事件を知った時、既視感に包まれた私は、過去にも男が同じような事件を起こしていたと知って、あぁ、それでなんとなく覚えていたのかな、と思ったのだが、実際は違っていた。私が覚えていた事件では、人が死んでいたのだ。

平成19年、その事件は発覚した。 続きを読む ハーレム男が夢見たその先~足立区・内妻傷害致死事件~

🔓止められない、止まらない〜4つのリンチ殺人後編〜

この記事を転載あるいは参考にしたりリライトして利用された場合の利用料金は無料配信記事一律50,000円、有料配信記事は100,000円~です。あとから削除されても利用料金は発生いたします。
但し、条件によって無料でご利用いただけますのでこちらを参考になさるか、jikencase1112@gmail.comまで連絡ください
**********

 

佐賀のコンクリ殺人

平成3年3月4日、鳥栖署は殺人死体遺棄事件の容疑者として佐賀県内の建設業の男ら4人を逮捕した。

そして、男らの供述通りの場所から遺体が発見された。

遺体があったのは大野城市内の稼働中の鉄鋼製作工場敷地内。
深さ約1mの土中から発見されたが、その遺体はコンクリートで固められていた。 続きを読む 🔓止められない、止まらない〜4つのリンチ殺人後編〜