被害を強調する妻と、佇むだけの夫の戯言~富士見町義妹殺害事件その②~

7月16日の修羅場

2007年7月16日。再三にわたって絵里子さんから実家を出ろと言われていた咲は、職場で絵里子さんに「どうしてそんなことをいうの」と涙ながらに問い詰めた。
そこで絵里子さんから出た言葉は、「お前はなんで結婚式教えてくれねぇんだ?」というものであった。

実は咲夫婦は結婚式を挙げておらず、後に子連れの結婚式を計画していた。詳細は不明だが、その結婚式の話をどうやら咲夫婦は絵里子さんにしていなかったようだ。
義母を通じてか、絵里子さんがそれを知り、自分がのけ者にされたと感じたのかもしれない。
結婚式の話を皮切りに、絵里子さんはこうも続けた。

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被害を強調する妻と、佇むだけの夫の戯言~富士見町義妹殺害事件その③~

咲の夫、そして被害者の兄

夫であるH氏は、五味家の次男である。先述の通り、長男は不慮の事故で亡くなっている。
H氏は介護の道を志し、夜勤などもしっかりとこなす真面目な人柄であることは間違いない。

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暴走した年下男の涙の陰で女は嗤ったか~境町就寝中男性殺害事件~

事件当日。

2013年5月26日午前2時15分。
国道354号線が走る茨城県猿島郡境町の中心部から、北西に数キロ走った民家から女性の声で110番通報が入った。
「寝ていた夫が血まみれになっている」
電話の主は、その家に住むレンタルビデオ店店員で、被害者の妻だった。
警察と消防が駆けつけると、大きな敷地に並んで建つ二つの民家の奥側の2階で、この家に住む小野里正志さん(当時38歳)が、左胸を刃物のようなもので刺されているのを発見。
傍らには通報した妻が呆然としていた。
正志さんは大量に出血しており、搬送先の病院で死亡した。

警察は、妻から事情を聞き、「以前からしつこくつきまとってくる男がいる」との証言から、妻が勤務するレンタルビデオ店の同僚のアルバイト・野村賢志(24)を殺人容疑で翌6月6日に逮捕した。

野村は犯行を認め、供述通りの場所から凶器とみられる刃物も見つかった。

野村は正志さんの妻に好意を抱いていたが、交際を断られたにもかかわらず諦めきれず、正志さんが邪魔だと思うようになり殺害に及んだと見られていた。

しかし、裁判が始まると野村は予想外の告白を始めることになる。

「正志さんを殺しました。刺したのは自分です。 一人で考えてません。○○さん(正志さんの妻)が関わっています。 」

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愛のためと嘯いた男の事情~静岡2女性殺害事件~

2010年5月5日。

静岡県御殿場市萩原の住宅街の一角。
住宅ローンが滞り3月に競売にかけられたその家は、不動産業者が落札し清掃業者が残された荷物やゴミの整理のため立ち入っていた。
直前の4月25日まで元の住人が暮らしていたその家は、生活感の抜けきらない何とも言えない雰囲気だったが、競売物件にはよくあることでもあった。
敷地内にある物置を掃除していた業者は、放置された青いビニールシートに目が留まった。粘着テープで不自然に巻かれたそのビニールシートをはぐと、そこに現れたのは女性らしき遺体であった。
仰天した清掃業者の通報で駆け付けた御殿場署員も遺体を確認、その後の調べで遺体は2月ごろから行方が分からなくなっていた久松紘子さん(当時26歳)とわかった。
紘子さんは、遺体発見現場となったこの住宅の元の持ち主である桑田一也(当時44歳)の前妻であった。

桑田は、遺体が発見される直前の4月に、知人女性に振り込め詐欺をはたらいた容疑で逮捕、起訴されていた。

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美女と野獣の成れの果て~館林ストーカー殺人事件~

2014年2月19日。

群馬県館林市小桑原町。
その日は冬空の合間から太陽も見える一日で、新宿二丁目交差点から少し南下したそのディスカウントストアにも買い物客が多く訪れていた。
広い駐車場内の一画に、ポツンと止まる1台の軽乗用車。15時ころ、通りがかった店員が運転席でうなだれている若い女性に気づいた。
寝ているのか?と思ったが、頭と鼻から血を流しているのを発見し、急いで通報したが女性はすでに死亡していた。
女性は、群馬県大泉町寄木戸に住む鈴木千尋さん(26)。3歳の子供の母親であった。

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