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平成13年6月9日
茨城県鹿嶋市。
北浦に面した県道18号線から東に1キロほど離れた場所で野良犬が数頭、群がっていた。
「なんであんなに犬がいるんだろう」
田んぼのわきのあぜ道で農作業をしていた男性(63歳)は、野良犬らの動きが気になった。なにか、動物の死骸でもあるのだろうか。
犬たちを追いやった男性が、犬たちが群がっていた地面を探ってみると、そこにはなにやら白いものが見えていた。
男性は知人を呼びに行き、その知人とともにもう一度その白いものを確認して驚愕する。
それは、人の頭蓋骨だった。
白骨遺体の主
通報を受けた警察はすぐさま周辺を捜索、すると、現場付近の土の中からほぼ1人分の骨が出た。
6月11日、司法解剖の結果、遺体は20代から40代の比較的若い女性、血液型はB型で身長は150センチと小柄で、外傷などはなく死因は不詳とされた。
遺体の着衣については、上衣はほとんど原型がなく、特徴と言えば小柄な女性にしては大きめの25センチという靴を履いていたこと、黒に赤ラインが2本入ったズボンを履いていたこと、そして、茶髪のおよそ8~10センチの髪の毛の束が出たことくらいだった。
状況から女性は埋められていたと思われ、死後半年ほど経過しているとみられた。
鹿嶋署では広く情報を得るため、遺体の詳細などを公開したが、身元判明につながる情報が得られないまま、3年の月日が流れてしまった。
平成16年6月、事態は急展開を見せる。
地道な聞き込みを続けていた捜査員らは、千葉県出身の風俗店勤務の女性が3年前から行方不明になっていることを知る。
そこで、歯型の鑑定と合わせてDNA鑑定を行ったところ、一致。遺体はその女性で間違いなかった。
被害者は、千葉県香取郡東庄町出身の多田由香里さん(当時20歳)と判明。聞き込みを続ける中で、由香里さんがトラブルに巻き込まれている、さらにはある人物が「痛い、痛いと助けを求める由香里さんが夢に出てきてうなされる」と知人にこぼしているという情報も得た。
県警捜査一課と鹿嶋署は、平成16年10月8日未明、殺人の容疑で由香里さんの知人である3人の男女を逮捕した。
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【有料部分目次】
置き忘れた財布
それぞれの出会い
狂乱
生き埋め
女たち
だってあの子が悪いのに