🔓愛すればこその結末~日比谷公園内無理心中事件~

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平成19年6月4日

東京地裁刑事10部506号法廷。
女性弁護人は、分厚い最終弁論の束をめくりながら淡々と読み上げていく。
しかし淡々とした口調とは裏腹に、語られるその内容はその場にいる全員の頭上に重く重くのしかかり、法廷全体を深く沈みこませていた。

「被告人の身に起きたことは、一人の人間が抱えることのできる許容量をはるかに超えている」

弁護人の声は静かに、そして強く法廷に響いた。

事件概要

平成18年6月10日午後11時50分ころ、東京都千代田区の日比谷公園内で、小学生くらいの男の子が胸から血を流して死亡しているのを、通行人が発見した。
さらには、男の子に覆いかぶさるようにして胸や両手首から血を流している女性もおり、病院に搬送され、一命をとりとめた。

警察の調べで、ふたりは川口市在住の母と子で、亡くなった男児は横山翔くん(当時10歳)、母親は51歳と判明。
現場の状況から、母親が翔くんを殺害し、自らも後を追おうとしたとみられた。
しかしこの事件は大きく報道されることはなかった。新聞各社も、事件を報道したのは二日後、内容としても無理心中か?という程度の短いものだった。

しかし、その後10ヶ月にも及ぶ裁判で明らかにされた母親の人生は、誰もが絶句してしまうような、それこそ弁護人のいう、「抱えきれる範囲を超えた苦難」に満ち満ちたものだった。

母親が最期に出した答えとは。

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【有料部分目次】
生まれた直後からの苦難
経済的な苦難と、長女
心身の苦難
投影性同一化
もうだめ
愛他的殺人

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