但し、条件によって無料でご利用いただけますのでこちらを参考になさるか、jikencase1112@gmail.comまで連絡ください
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まえがき
「連絡が来ると思ってました。いいですよ、書いてもらって。事実が捻じ曲げられなければ、いいです。」
秋の終わり、私が公開しているとある記事にコメントがついた。
その記事とは、平成16年に栃木県宇都宮市で起きた拳銃立てこもり事件だ。
その詳細は該当記事を読んでもらうとして個人的にはこの事件備忘録を始めるきっかけともいえる思い入れのある事件だった。
コメントしてくれたのは女性で、彼女はこの立てこもり事件で死亡した畠山武人氏と、それ以前に人生の一時期をともに生きた人物である。
宇都宮の立てこもり事件を書いた後、畠山氏と刑務所で一緒だったという人や暴力団関係で知り合いだったという数人から話を聞くことは出来ていたが、いずれも男性であり、さほど深い関係の人はいなかったことから、私はすぐさま彼女に連絡を取った。
そこで彼女が語ってくれた内容は、凄まじい迫力に加え、本人でなくては絶対に出せない生々しさに満ち溢れていて、私は圧倒されてしまった。
重大な罪を重ねたあげく、若き愛人と手をつなぎ頭を拳銃で撃ちぬいて心中した男。その荒ぶる魂に隠された「人間・畠山武人」を、私はなぜかどうしても残しておきたくなった。
平成3年の夏の終わりに宇都宮市内で起きた、覚せい剤と立てこもりと、彼と女子中学生の物語である。
【有料部分 目次】
事件概要
あの夏の少女
出会い
軋み
後輩の女
厳しい現実
逮捕、そして別れ
けじめ
永遠の別れ
外で食べるご飯の食べ方が何もかもわからず仕事についてから、たくさん恥ずかしくて味のないご飯を食べてきた私は、瑠美さんの彼に対する気持ちがすこしわかります。
馬鹿みたいな感想ですが、いい奴だったんですね。いい奴じゃ足りないか。
やっぱり親であり兄であり、惚れぬいた人、ですね。
私も長年のパートナーがいます。お互いにそんなことを話したことが前にあった気がします。
彼は私がおかんみたいに怒って、お姉みたいにからかってくれるのが嬉しいと言いました。それをとても報われたように感じました。私の家族になりたい気持ちが伝わる人を見つけられた、という喜びです。
なんだかいびつな欲望なんですけど、足りないところを埋められる人を探していました。
私は仮想的に母親で姉で恋人で、彼は仮想的に私の父親で兄で恋人です。
なんとか生きていこう、長生きして美味しいものたくさん食べようを合言葉にしんどい思いをしながらも生きていけそうです。
最後まで馬鹿みたいな感想しか出てこないのですが瑠美さん、幸せになりましょうね。