🔓裁判所をも激怒させた父親の所業といいわけ~大阪・実娘強姦事件~

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【ご注意】

読んでいただきありがとうございます。Twitter等でこの記事を引用し、自己の主張のために利用されている方がいますが、それらのいかなる考え方についてもこの記事、ならびに事件備忘録@中の人は同意ではありません。この記事中の都合の良いところだけを抜き出して何かの証拠のように扱うことに賛同しません。

平成10年5月

その日父親は、9歳の次女と7歳の長男に「遊びに行ってこい」と命じた。朝から妻はパートへと出ていて、これで家には11歳の長女とふたりだけになった。
幼い子どもたちは普段、児童養護施設で暮らしており、週末だけはこうして自宅へと戻るという生活をしていた。
父親は、玄関の鍵を閉め、長女のいる部屋へと向かう。
「この前は入ったで。もう一回、させぇ」
父親の唐突なこの言葉の意味が解らず怪訝な表情の長女に対し、父親はおもむろにズボンと下着を一気に脱いだ。

【お断り】
この事件については、その内容からほとんど記録がない。そのため、新潮45/20059月号にノンフィクションライター・新井省吾氏によるドキュメントが掲載されており、その内容からの考察となる。

地獄の日々

長女はそれ以前に、この父親に服を脱がされ、全裸の写真をポラロイドカメラで撮影されるという出来事が起こっていた。ただその時は、長女も就寝中で寝ぼけていたこともあり、さほど意味のある事とは考えていなかったようで、周囲の人に相談するとかそういったこともなかった。
その日、父親が言った「この前は入ったで」という言葉も全く意味が解らなかった長女は、「何が入ったん??」と聞き返した。
直後、父親のとった行動に当然ながら長女は仰天し、悲鳴を上げて逃げ惑った。玄関には鍵がかかっており、とっさのことで長女は慌てふためいてドアを開けられなかった。
父親は逃げる長女の髪をつかみ、そのまま奥の部屋へと引きずっていくと、敷きっぱなしの布団の上に長女を投げ飛ばした。
なおも逃げようとする長女を仰向けに押さえつけ、怒声を浴びせ、右頬、腹部を殴りつけた。
そして、痛みと恐怖で抵抗することをやめた長女に対して、極悪非道な行いをしたのだ。

長女に対し、それ以降も悪魔の所業は行われ続けた。その期間はなんと4年以上である。
養護施設にいた子供たちを引き取ったのも、週末だけではなく気が向いたときにいつでも長女に暴行するためであった。もちろん、目の届くところに置くことで、外部への漏れを防ぐ狙いもあっただろう。
長女は誰にも相談できず、一人絶望の中で日々を過ごすしかなかった。
そもそも、父親はこの長女が誰にも相談しないことをわかっていた。それは、もともと精神的に脆い母親の存在があったからだ。
長女は体調が悪くなると酷いうつ状態に陥る母親を気遣って、家事や弟、妹らの面倒もみていた。母親は体調が良いときは家事もし、パートにも出られるようになるため、娘からすれば少しでも母親の負担を軽くすることが、ひいては自分たちのためにもなるとわかっていたのだ。
そんな母親に、自分が父親に何をされているか、長女が言えるはずもないことをこの父親は知っていたのだ。その上での行いであった。

まだ小学生だった長女は、その意味も理解できぬまま、父親の恐ろしさに負けてされるがままだった。時折、軽蔑のまなざしを父親に向ける以外、長女には抗うすべもなかったのだ。

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【有料部分目次】
家族のそれまで
次女
母親の後悔
長女と次女の決断
発覚から逮捕、そして裁判所の激怒
帰りを待つ母親

いい親になりたかった母親の無理筋~尼崎・児童虐待死事件~

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平成13年8月14日


「剛士ぃっ!!!!」
人通りの多いJR神戸線立花駅前のコンビニエンスストア前の路上では、多数の捜査員と揉みあう若い男女の姿があった。
暴れまわる金髪の女に対し、向き合う形で捜査員に引き離された痩せこけた男は、錯乱状態で泣き叫ぶその女を茫然としたまなざしで見つめていた。
この様子はその日の夕方のニュースで全国に放送され、見たものは二人の異常な様子に唖然とした。

この日から1週間前、男と女は小学1年生の女の実子を凄惨な暴力の挙句に殺害し、こともあろうか事件の発覚を恐れて近くを流れる運河に遺棄したのだ。
その遺体は、黒いごみ袋に詰められていた。
男児は勢田恭一くん(当時6歳)。度重なる虐待から児童養護施設で生活していたが、事件の直前、8月1日から10日間の予定で一時帰宅となっていた。
恭一君は、「嫌やなぁ、(家に)帰りたくない」と泣いていた。そして、その7日後に、殺害されてしまった。

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🔓いい親になりたかった母親の無理筋~尼崎・児童虐待死事件②~

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【有料部分目次】
「ママにしか頼まれへん!」
隠蔽工作と「砂入りペットボトル」
尼崎学園の大失態
婦人公論の記事
親のサポートより大事なこと
現在

自己憐憫の夫がつけた、やり過ぎた妻へのおとしまえ~日立母子6人殺害事件①~

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2017年10月6日

月明かりに照らされた家族の寝顔を、男はしばらく眺めていた。
リビングのテレビが、午前4時39分を告げたころ、男は答えを出した。
左利きの男は左手に包丁を持ち、妻と子供が眠る寝室へと向かう。

午前5時ごろ、茨城県日立市田尻の県営上田沢アパート7棟から出火。
通報で駆け付けた消防によれば、そのアパートに暮らす小松恵さん(33)とその子供ら5人の合わせて6人が倒れているのを発見、長女以外はその場ですでに死亡、長女も病院に搬送されたが病院で死亡が確認された。

騒動になった頃と時を同じくして、日立署に一人の男が現れた。
脚にやけどを負い、錯乱に近い状態のその男は、応対した署員にこう告げた。

「ごめんなさい、妻と子供を刺して火をつけました」

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自己憐憫の夫がつけた、やり過ぎた妻へのおとしまえ~日立母子6人殺害事件②~

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恵さんへの違和感

幼い子どもたちとともに突然殺害された恵さんについて、報道によれば「しっかり者のお母さん」「病院で薬剤師として働く立派な人」「働かない夫から暴力を受けていた」というようなものばかりである。
被害者という立場を差っ引いても、夫である小松被告のクズっぷりが凄いため恵さんについては同情の声しかない。
しかし、どうも私は恵さんという女性について、そういった世間の声と本人像が合致せずにモヤモヤしたものがあった。

被害者を貶める意味ではなく、客観的に冷静に恵さんという女性を見た場合、事件が起きてしまった要因もまた見えてくる。もちろん、だからといって殺されて良いはずは全くない。

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