🔓満期出所しても許せない、被害者遺族の慟哭~恵庭OL殺害事件②~

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一貫否認と不可解な言動

大越元受刑者は取り調べの段階から出所にいたるまで、一貫して否認し続けている。
確かに、殺害と死体損壊についてたとえば凶器が出たとか、防犯カメラに写っているとか、香さんの遺体から大越元受刑者の関与を確定させる証拠が出たわけではない。
この点は警察が批判されても仕方ないと言え、大越元受刑者の無罪を支持する人の言い分もわかる。
疑わしきは罰せず、その精神に照らせば、いささか物足りないのではないかと思うのもわからなくはない。

ただ、物証がない代わりに、大越元受刑者には犯人としか思えないような不可解な言動が数多くある、いや、あり過ぎる。

元交際相手が香さんと付き合っていたとか、職場が同じとか、一緒に退社したとか、灯油を買っていたとか、そんなことだけで犯人にされたというならそれは気の毒だし、そもそも公判を維持できないと思われる。
しかし、大越元受刑者の言動はそのさらに斜め上をいくものが多数あったのだ。
【有料記事 目次】
・灯油購入にまつわる不可解
・唐突に止めたいたずら電話の不可解
・携帯電話とロッカーキー
・携帯基地局の移動と大越元受刑者の移動の「偶然」
・遺留品と発見者の謎
・「震える姿、小鳥のよう」
・弁護側の主張に見る笑止
・本当は気が強かった「小鳥」
・「あなたは都合が悪いことは忘れる癖がある」
・法廷で遺族が受けた「仕打ち」
・元受刑者となって

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🔓暴走した年下男の涙の陰で女は嗤ったか~境町就寝中男性殺害事件~

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事件当日。

2013年5月26日午前2時15分。
国道354号線が走る茨城県猿島郡境町の中心部から、北西に数キロ走った民家から女性の声で110番通報が入った。
「寝ていた夫が血まみれになっている」
電話の主は、その家に住むレンタルビデオ店店員で、被害者の妻だった。
警察と消防が駆けつけると、大きな敷地に並んで建つ二つの民家の奥側の2階で、この家に住む小野里正志さん(当時38歳)が、左胸を刃物のようなもので刺されているのを発見。
傍らには通報した妻が呆然としていた。
正志さんは大量に出血しており、搬送先の病院で死亡した。

警察は、妻から事情を聞き、「以前からしつこくつきまとってくる男がいる」との証言から、妻が勤務するレンタルビデオ店の同僚のアルバイト・野村賢志(24)を殺人容疑で翌6月6日に逮捕した。

野村は犯行を認め、供述通りの場所から凶器とみられる刃物も見つかった。

野村は正志さんの妻に好意を抱いていたが、交際を断られたにもかかわらず諦めきれず、正志さんが邪魔だと思うようになり殺害に及んだと見られていた。

しかし、裁判が始まると野村は予想外の告白を始めることになる。

「正志さんを殺しました。刺したのは自分です。 一人で考えてません。○○さん(正志さんの妻)が関わっています。 」

【有料部分 目次】
ふたりの出会い
男が信じた妻の事情
女の主張
妻は共犯と言えるか
A子さんの誤算
終わりのない日々

🔓双葉ハイムで死んだ女①~宇都宮拳銃たてこもり心中事件~

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 平成一六年五月二〇日早朝。

電話口で、女は必死で訴えていた。
愛する人が死にそうなこと、先に撃ったのはこの人ではないこと、追い詰めたのは周りだということ。
そのマンション下の国道一一九号には、ずらりと黒塗りの高級車が列をなし、あきらかに堅気ではない人物の姿もあちこちに見えた。その中に、中年の夫婦の姿も見て取れる。
警察車両もマンションを取り囲んでいる。周囲の道路は封鎖され、すぐ向かいにある中学校は臨時休校、周辺のガソリンスタンドや商店も、閉店を余儀なくされていた。

マンション近くの陸橋のそばで構えていた報道のカメラに、突然、女性の絶叫が聞こえた。名前を叫んだように聞こえた。

そして、間髪入れずに銃声。

宇都宮市一条の双葉ハイム二〇六号室で、その日男と女が死んだ。

その四年前、同じマンションの最上階の部屋でも、一人の女が死んでいた。

平成一六年の事件

平成一六年五月一八日午前九時四五分。
神奈川県内で銃刀法違反の容疑がかかっていた住吉会系暴力団員・畠山武人(当時四一歳)が、栃木県宇都宮市内の知人女性宅に立てこもった。
栃木県警と綿密な連携をとっていなかった神奈川県警は、畠山の過去なども把握しておらず、栃木県警に対する報告も事件が起こる三〇分前になって初めて行い、安易に知人女性宅へ突入しようとし銃撃戦に。
その際、畠山は被弾し重傷を負う。栃木県警が必死の説得を試みるも、投降の意思はなかった。警察は畠山がダイナマイトのようなものを見せていたことを懸念し、突入の決断が出来ずにいた。

翌五月一九日。
当初人質と思われていた知人女性が、電話で「一緒にいたい」と言ったことなどから、女性は人質ではなくいわば「協力者」的な立場であると判断。
数々の説得を試みるもことごとく失敗。この時点で、畠山の容体は重篤な状態になっていたと思われる。
そして、五月二〇日午前五時。
閃光弾が室内に投げ入れられた直後、捜査員がドアを破壊して中になだれ込んだ。
その間、銃声が三発、轟いた。

畠山武人と、その愛人の女性は頭部を撃ち抜いており死亡。当初30代とみられていた女性は、まだ二二歳という若さだった。
武器庫と推察されていたその部屋には、自身を撃ち抜いた拳銃以外はモデルガンしかなく、警察がダイナマイトだと思っていたそれは「トイレットペーパーの芯」であった。

【有料部分 目次】
加藤敬子さんのそれまで
畠山武人の人生
ふたりの最期

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🔓悪いのは、全部あなた~宇都宮・主婦散弾銃殺害事件~

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平成14年7月4日。

その日は梅雨空で、正午過ぎの郊外の新興住宅地は人通りもまばらであった。
栃木県宇都宮市さつき3丁目。
大手自動車メーカーや、宇都宮駐屯地に勤務する自衛隊員らの家族の家が多いその一角で、事件は起こった。

その新興団地に住む初老の男は、その手に散弾銃を持ち、隣家のベランダへその銃口を向けた。ベランダには隣家の主婦、田中公子(当時60歳)が日課の布団干しを行っている最中で、パンパンパンパンとリズミカルに布団を叩く音が周辺に響いていた。

男は公子さんに狙いを定めると、無言のまま、驚いた表情の公子さん目掛け発砲。
銃弾は公子さんの左半身と左顔面に命中、そのまま公子さんはベランダに倒れ込んだ。
男は鍵を壊し家の中へ入り、公子さんが倒れているベランダへと階段を駆け上がった。そして、瀕死の状態であえぐ公子さんに、迷いなく至近距離から5発撃ちこんだ。男はその後、不意に外に目をやり、近くの家から走り出てきた主婦・海老沼志都子さんにも計5発発砲、海老沼さんは左頭部から肩にかけて被弾する。

男は名を高橋卓爾(当時62歳)という。すでに駆けつけていた警察官に臆することもなく、2階和室に座り込んだ。目の前には公子さんが虫の息で横たわっている。それを確認すると、男は猟銃を口に咥え、迷うことなく足の指で引き金をひいて自らの頭を吹き飛ばして果てた。

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🔓京都伏見認知症母親心中未遂事件・その顛末②

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行政、福祉とのすれ違い

康晴は、仕事を完全にやめてしまう九月までの間、何度か生活保護の申請のため福祉の窓口を訪れていた。 現状では近い将来、間違いなく収入が途絶えてしまう。働く意思は十分にあるが、何よりその仕事がない。
誤解の内容に、だが、仕事がないという意味は、康晴と母親の生活スタイルを考慮したうえで、母子が最低限生活していけるだけの収入を得られる仕事、という意味だ。
自分の食べることより、とにかく母親の生活を維持しなければならないという思いがことのほか強かった康晴は、「良かれと思い」先に福祉窓口へ相談に行ったのだろう。
しかし、後から考えると、この相談に行ったタイミングが悪かった。
そして、そのタイミングの悪さゆえにマニュアル通りの対応に終始してしまった福祉の窓口は、後に総バッシングされる羽目になる。

【有料記事 目次】
・母の回復と自分の死
・そして最期の夜へ
・裁判
・温情判決の是非

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