彼女の憂鬱~高知・女子中学生殺害事件~

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高知城の北、山のふもとを切り拓いた住宅街にその家はあった。
期末試験を控えたその夜、高校1年の姉と中学1年の妹は、それぞれの試験に向けた勉強を深夜まで続けていた。

深夜2時、仮眠を取っていた妹は姉に起こされ、交代するように今度は姉が仮眠をとった。
午前6時、妹は英語の文法について聞くために父親に声をかけた。しかし寝ぼけまなこの父親から「後にしてほしい」と言われたために、自室へと戻った。

その1時間後、寝ていた姉は妹の叫び声で目を覚ました。
「何をするの!」
寝室の隣のコタツで勉強していた妹のもとへ姉が走ると、そこでは黒い服を着た男が妹を刃物で刺している場面に遭遇した。
とっさに姉は男の右腕を掴んだが、それを振り切って男は逃げ出した。

「お父さん!」
姉の叫び声で目を覚ました父親が二階へ駆けあがったところ、コタツの付近で血まみれの妹を姉が抱きかかえていたという。父親に妹を託すと、姉は一目散に隣の家に助けを求めに走った。
その姿は、抱きかかえた妹の血に染まっていた。

妹は救急搬送されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。 続きを読む 彼女の憂鬱~高知・女子中学生殺害事件~

片隅の記録〜三面記事を追ってpart8〜

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昨日まで普通の生活を送っていた人が、翌日には死体になっている。
誰もが想像したくもない恐ろしいことだが、これは誰の身にも起きることでもある。

あなたは想像したことがありますか。

昨日まで普通に笑っていた人が、あるいは自分が、1週間後には骨になっていることを。 続きを読む 片隅の記録〜三面記事を追ってpart8〜

私は何をしたんでしょう?~目黒・5歳児ゴミ袋窒息死事件~

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目黒区の閑静な住宅街。
碑文谷八幡宮の広大な敷地の道路を挟んだ北側の住宅街にその家はある。
敷地こそ狭いものの、その敷地いっぱいに建てられた3階建ての洋風の邸宅。重厚なつくりに見え、半地下にはガレージも。
周辺には同じように高級住宅が立ち並び、どの家にも自家用車が見える。国産、外国産の違いはあれど、どれも高級車である。

その家には、白のイタリア製の車が停められていたという。

飲食業界で長く事業を展開する夫と、その夫を支え、家族をまとめ上げていた妻。
妻は4児の母でもあった。

経済的に恵まれ、家庭にも恵まれた「ように見えていた」その家で、事件は起きた。 続きを読む 私は何をしたんでしょう?~目黒・5歳児ゴミ袋窒息死事件~

🔓狂気の世界~浦和市・実子3人殺害事件~

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令和6年6月11日、愛知県一宮市で幼い我が娘3人を殺害したとして母親が逮捕された事件で母親に判決が言い渡された。

母親は令和4年2月10日、一宮市の自宅で当時5歳、3歳、生後9か月の娘らの首を絞めて殺害、母親も手首などに軽傷を負っていたが、後に娘らの殺害を認めたため逮捕、起訴されていた。
当初から争点は責任能力にあった。初公判で母親が起訴事実を間違いないと認めた際には、弁護人が心神喪失状態だったと付け加えた。

検察が懲役25年を求刑したのに対し、弁護側は犯行当時心神喪失だったとして無罪を主張。被告人である母親も、自分をもう一人の自分が眺めている感覚、頭の中で声が聞こえていたといった証言もありその判断が注目されたが、判決は懲役23年。
裁判所は母親の完全責任能力を認めた(※令和6年6月15日現在判決は確定していない)。

正直、どんな事情があろうとも幼い我が子を3人も殺害した時点で感情としては死刑でいいやろ、というか、死刑にしたった方が本人も楽になるんちゃうかという乱暴な思いもある。が、基本的に家族間、特に親(母親)が幼い子供を殺害した「だけ」の場合は、この懲役20~23年あたりがどうやら「相場」になっているようだ。

一方でそもそも子供を殺すような精神状態になっている時点で異常とも言えるわけで、それが人格に由来するものなのか、それとも精神を病んでいる状態なのかの判断は非常に難しい。この一宮の母親は、検察もかなりその完璧主義の性格を強調していたように思う。
証言台に立った元夫も、被告人がスマホで得た情報を信じ込む性格、という話をしていた。

結局、地裁は完全責任能力を認めたため、過去の同種の事件の判決などを参考に量刑が決められたと思うが、産後うつで通院歴と投薬治療をしていたのに途中でやめていて、家事も育児も回っていない状態で希死念慮があり、かつ離人の症状があったり、頭の中で声が聞こえていると言った状態でも心神耗弱ですらないというのは正直驚きもあった。

昭和の終わり、この母親と同じように、わが子3人を殺害したこちらも完璧主義の母親がいた。そして同じように、ほぼワンオペ状態で子育てをしながらうつを患い、希死念慮を抱き通院もしていたが、ある出来事でタガがはずれそのまま子供3人を殺害し自身も自殺を図ったものの、死ねなかった。

その母親に対し、検察は懲役13年を求刑。しかし、浦和地裁はその母親に対して心神喪失無罪の判決を言い渡した。

その判決が、というのではなく、その判決文にある裁判長のいわゆる傍論に、私は度肝を抜かれた。

それは正義か。それとも、偏重か。

【有料部分 目次】

浦和の我が子殺し
優秀な母親と理想の家族
翳りゆく家
死にたいから、殺してよ
狂気の世界
裁判長
最も決定的な被害を受けたのは誰か
ふたたび、一宮の事件

片隅の記録~三面記事を追って~part7

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伊東市の女性殺害死体遺棄事件

昭和63年11月7日、静岡県伊東市にある自動車サービス会社では外国製の車両にリコールが出たことで管轄内にある該当車両について点検を行っていた。

その日は同市内の新興住宅地にある民家を訪ねていたが、車はガレージにあるのに車のキーが見当たらなかった。
実はこの民家では、数日前から21歳になる次女が行方不明になっており、その日点検予定だった車の所有者も、その次女だった。
そのため、車のカギも次女が持って出ている可能性があり、車両サービス会社の社員は同市内の鍵業者に連絡した。

鍵業者が開錠したところ、車内が少々臭った。なんだろう?

社員らが車の中を探ったところ、トランクルームから女性の遺体が出た。

行方不明になっていた、この家の次女だった。 続きを読む 片隅の記録~三面記事を追って~part7