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嘱託殺人 松山地裁 42号法廷
被告人 織田由佳(おりた ゆか) 昭和61年8月10日生まれ (現在39歳)
小柄、痩せている。色白で本当にはかない感じの女性。腰の下まで伸びた長い黒髪を一つにまとめている。入廷時から泣いている。
彼女たちの理由~殺すしかなかった女たちの事件~
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女が起こした事件というと、どんなものを想像するだろうか。
最近ではメガバンクの女性行員が貸金庫内での窃盗を行っていたという事件があったり、全国各地の農協、信金などでも女性職員による多額の横領事件などは後を絶たない。
統計でみても、女性による検挙者の中で万引き、窃盗が6割を占める。次いで傷害・暴行、そして詐欺横領などとなっているが、それ以上のいわゆる人の命を奪うような重大なケースも全体の1割ほどになる(令和4年度の場合、女性検挙者37,021人)。
殺人事件における被害者との関係を見ると、男性が知人や職場関係などが多いのに対し、女性は家族や親族、恋愛関係など狭くて深い関係性のものが多い。
またその動機では、男性が些細な口論やトラブルから殺人に発展するケース、犯罪を隠蔽するため、逃走するため(逮捕回避)に殺人を行うケースが多いのに対し、女性はやはり男女問題が絡むケースが多いという。女性特有の動機としては「育児に関係するもの」もある。
女が人を殺す時。その理由。 続きを読む 彼女たちの理由~殺すしかなかった女たちの事件~
🔓狂気の世界~浦和市・実子3人殺害事件~
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令和6年6月11日、愛知県一宮市で幼い我が娘3人を殺害したとして母親が逮捕された事件で母親に判決が言い渡された。
母親は令和4年2月10日、一宮市の自宅で当時5歳、3歳、生後9か月の娘らの首を絞めて殺害、母親も手首などに軽傷を負っていたが、後に娘らの殺害を認めたため逮捕、起訴されていた。
当初から争点は責任能力にあった。初公判で母親が起訴事実を間違いないと認めた際には、弁護人が心神喪失状態だったと付け加えた。
検察が懲役25年を求刑したのに対し、弁護側は犯行当時心神喪失だったとして無罪を主張。被告人である母親も、自分をもう一人の自分が眺めている感覚、頭の中で声が聞こえていたといった証言もありその判断が注目されたが、判決は懲役23年。
裁判所は母親の完全責任能力を認めた(※令和6年6月15日現在判決は確定していない)。
正直、どんな事情があろうとも幼い我が子を3人も殺害した時点で感情としては死刑でいいやろ、というか、死刑にしたった方が本人も楽になるんちゃうかという乱暴な思いもある。が、基本的に家族間、特に親(母親)が幼い子供を殺害した「だけ」の場合は、この懲役20~23年あたりがどうやら「相場」になっているようだ。
一方でそもそも子供を殺すような精神状態になっている時点で異常とも言えるわけで、それが人格に由来するものなのか、それとも精神を病んでいる状態なのかの判断は非常に難しい。この一宮の母親は、検察もかなりその完璧主義の性格を強調していたように思う。
証言台に立った元夫も、被告人がスマホで得た情報を信じ込む性格、という話をしていた。
結局、地裁は完全責任能力を認めたため、過去の同種の事件の判決などを参考に量刑が決められたと思うが、産後うつで通院歴と投薬治療をしていたのに途中でやめていて、家事も育児も回っていない状態で希死念慮があり、かつ離人の症状があったり、頭の中で声が聞こえていると言った状態でも心神耗弱ですらないというのは正直驚きもあった。
昭和の終わり、この母親と同じように、わが子3人を殺害したこちらも完璧主義の母親がいた。そして同じように、ほぼワンオペ状態で子育てをしながらうつを患い、希死念慮を抱き通院もしていたが、ある出来事でタガがはずれそのまま子供3人を殺害し自身も自殺を図ったものの、死ねなかった。
その母親に対し、検察は懲役13年を求刑。しかし、浦和地裁はその母親に対して心神喪失無罪の判決を言い渡した。
その判決が、というのではなく、その判決文にある裁判長のいわゆる傍論に、私は度肝を抜かれた。
それは正義か。それとも、偏重か。
【有料部分 目次】
浦和の我が子殺し
優秀な母親と理想の家族
翳りゆく家
死にたいから、殺してよ
狂気の世界
裁判長
最も決定的な被害を受けたのは誰か
ふたたび、一宮の事件
美しい人〜愛媛・偽装事故による嘱託殺人事件〜
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平成7年12月8日
松山地裁はこの日、朝日火災海上保険を相手取って約2億7千7百万円の支払いを求めた訴訟に対し、その請求を棄却する判決を言い渡した。
紙浦健二裁判長は、「偶発的な事故として考えるには不自然で、偽装事故の疑いがある」とその理由を述べた。
事故は3年前、平成4年11月の終わりに起きた。 続きを読む 美しい人〜愛媛・偽装事故による嘱託殺人事件〜
願いを叶えて~日田市・妻義母殺害事件~
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法廷にて
「一番苦しんだのは父だと思います。私は父を恨むどころか、『お父さんごめんね』という気持ちでいっぱいです」
大分地方裁判所の法廷には、女性のすすり泣く声が響いていた。その言葉に、被告人席の初老の男は、ただただ涙を流すだけだった。
男の罪は、妻と義母(妻の母)を殺害するという、非常に重大なものだったが、彼のために減刑を求める嘆願書が1300人分も集められていた。
男が犯した罪と、その背景とは。そこには、やりきれない事実が隠されていた。