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「れいちゃんへ
おかえりなさい。
れいを見たいです。れいを感じたいです。れいの声を聞きたい。れいちゃん何か答えてください。
先生は時間が解決すると言ってくれましたが、ママは逆に時間がたつにつれて日に日にツライです。
ママはあと何日がんばればれいに会えますか?
ママより」
(平成23年12月21日毎日新聞大阪朝刊より引用 毎日新聞社岡山支局 五十嵐朋子記者)
これは、愛する娘を失ったある母親が、娘の死を受け止め切れず解離状態になっているさなかに綴った娘への手紙である。
母親はそのショックで声を失い、立つことすらままならなくなった。娘を失ってから、娘の遺骨と位牌のある部屋にこもり、食事はその娘の仏壇のお霊供を下げて食べた。
娘と一緒に居たい、母親にはその気持ちが強く、遺族は四十九を過ぎても納骨を見送っていた。
母一人、子一人。
「娘のことひとすじだった」
母親の親族が、悔しそうに語ったという。
しかしその母親の姿は後に法廷の被告人席にあった。
娘の死には、母親のほとばしる壮絶な「愛」が関係していた。
【有料部分 目次】
浴室の死
母と娘
問題行動と生傷
高校入学と問題行動の再発
最後のSOS
愛のむち
わたしがまもってあげる