🔓弱すぎた男と、クソ女~水戸市・父子無理心中事件~       

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大洗町の海が見える公園の駐車場。
「海が見たい、お魚も見たい」
ここは娘が来たいと言っていた場所。海も見える。けれど、今は目の前に広がるのは、真っ黒な空と海。

ふと、車の天井を叩く雨音が激しくなった。いけない、このままでは娘たちが起きてしまう。
ごめんな。
激しくなった雨に急かされるように、父は娘の首に手をかけた。

※この事件についての記事は、筆者のかなり強い主観の元書かれているため、タイトルからしても分かる通り非常に強い表現が含まれます。
不愉快な感想を持つ可能性があることを了解される場合のみ、購入へお進みください

🔓悲しみの果て~ある家族の事件~

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事故発生

平成17年6月26日午前2時すぎ、男性は会社のワンボックスカーに乗って東関東自動車道上り線を走行していた。
片側二車線のほぼ直線、深夜で周囲に車もいない。佐原香取インターを成田方面に、約1キロほど走っただろうか。
ふと前方の中央分離帯付近に不自然な車のテールランプが見えた。男性は事故車両の可能性が高いと考え、左車線へ移ろうとハンドルを切った。

その瞬間、前方になにか、いた。

避けることは不可能だった。右車線には約100m先に事故車両、それを避けるために左車線に移ろうとハンドルを切った直後、右の中央分離帯から走行車線上に移動してくるなにかが、いた。

段ボールか?自損事故を起こしていた車両から落ちた荷物が風で煽られ転がり出たのだろうか。そんな風に男性は考えていたという。
それにしては、衝撃が強かった。

ふと、後方から別の車が走ってくるのが見えた。後続車のヘッドライトに照らされた高速道路上には、毛布のような、段ボール片のようなものが散乱していた。
後続車は若干速度を落としながら大きな毛布のようなものを避けたが、いくつかの段ボール片らしきものの上を通った。

胸騒ぎがした。
安全な場所に車を止めてまず自分の車の損傷具合を確認すると、右のバンパーから車体上部にかけて血痕と豆粒上の白いものが多数こびりついていた。
先ほど通り過ぎた車も、前方で停車している。自分がはねたのは段ボールではないのか。後方の高速道路上には、毛布にしては厚みのあるものが風ではためくこともなく、そこにあった。

その毛布のようなものは、男性の、ちぎれてしゃげた上半身だった。

後部座席の妻

駆け付けた警察官らはその現場の惨状に言葉を失った。
高速道路上に散乱した遺体。それは成人と子供のふたり分の遺体だった。
路面には引きずられたのか、赤い絨毯のように血糊がついていた。

中央分離帯に衝突した状態で停車していた乗用車は、助手席側のドアが開いていたという。

車検証などから、車の持ち主は川口市在住の内装業・石川政春さん(仮名/当時32歳)と判明。遺体は、政春さんと息子の政宗ちゃん(当時3歳)とわかった。
事故車両の後方にはチャイルドシートが転がっていたことから、事故のはずみでドアが開き、政宗ちゃんが車外に放り出されたのを政春さんが助けに行った際に、通りがかった車にはねられたとみられた。
幼い息子を何とか助けようと危険を顧みずに高速道路上を70mも走って息子の許へ駆け寄った、その瞬間にはねられた…
2人をはねた運転手の車も、前方の下部が大きく損傷しており、また何かが座り込んでいるように見えたとも話していたことから、自損事故が招いた悲劇、と思われていた。

警察は業務上過失致死の疑いで、後続車両の江戸川区在住の男性(当時66歳)を逮捕した。また、そのあとに通りがかった板橋区在住の会社員の男性(当時33歳)にも二人を轢いた可能性があることから事情を聴いていた。

事態があらぬ方向へ向かったのは、自損事故を起こした政春さんの車を調べていた時だった。
後部座席に、毛布でくるまれた荷物のようなものがあった。衝突の衝撃で、座席からずり落ちるような状態になっていたそれを警察官がめくると、そこには女性の遺体があったのだ。

当初はこの自損事故で死亡した、と思われた。が、後方から激しく追突された形跡もなく、なによりその遺体は毛布に「くるまれて」いたのだ。そしてこれは誰なのか。

すぐさま政春さんの家族らに確認を取ったところ、妻の梨美さん(仮名/当時28歳)と連絡がつかないことが分かった。
そしてその後、後部座席の遺体は梨美さんであると断定された。

事情を知っているであろう政春さんが死亡しているため、梨美さんの死の真相は分からなかったが、死亡解剖の結果梨美さんは事故が起こる2~4日前に死亡しており、かつ、その死因は首を絞められたことによる窒息死と判明した。

【有料部分 目次】
読めぬ動機
支払われなかった保険金と賠償金
チャイルドシートと高速券
悲しみの果てに

🔓フェミサイド〜藤沢市・女性タクシー運転手強盗殺人事件〜

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拘置所にて

「鑑定を受けようと思ったのはなぜ?」

目の前の男は、自ら精神鑑定を申し出ており、医師は数ヶ月に及ぶ鑑定を担当していた。

「……人を殺めちゃうことを繰り返し思い浮かべるんです。」

男はそう言うと、縋るような、こちらの反応を窺うような顔をする。

「治したいの?」

医師の問いに、男はこう答えた。

「治していただくか、殺してもらうしかない」

男は殺人願望があることをしきりに訴えたが、同時に自分自身がそれに怯えているようにも思えた。

男はその言葉通り、この会話から数年後、見ず知らずの人を殺害した。

事件

平成14年8月31日。神奈川県藤沢市獺郷(おそごう)の路地に、女性の悲鳴が響き渡った。
時間は午前1時50分、その声に気づいたのは近くで養豚場を経営する家族だった。

「早くきて、タクシーの運転手さんが助けを求めている」

通報者の女性によれば、女性の悲鳴で外を見ると、路上にタクシーが止まっており、その後そのタクシーは走り去ったという。
通報者らが懐中電灯を持って外に出た時、路上をふらつきながらこちらに歩いてくる人影が見えた。そして、そのままベシャッという音を立てて崩れ落ちた。

救急車が10分後に到着したが、被害者はその場で死亡が確認された。

死亡したのは、横浜市保土ヶ谷区のタクシー運転手、川島りつ子さん(当時50歳)。
タクシー会社によれば、その時タクシーに搭載されている緊急ボタンが押されていたという。

この頃、各地でタクシー強盗が頻発しており、この事件も当初はその類だと思われた。運転手が女性だったのも、女性であれば奪いやすいと思ってのこと、という見方があり、各新聞社等の報道も、女性タクシー運転手の危険性や各タクシー会社の防犯対策などを掲載するにとどまり、実際にこの事件の報道もわずか数日で終わった。

というのも、事件発生から30分後、犯人を名乗る男が「俺がやった」と110番通報してきていたのだ。
奪ったタクシーで茅ヶ崎市内のコンビニまで来ていると告げた男の言葉通り、警察官らが急行するとそのコンビニは川島さんが乗っていたタクシーと、男の姿があった。
助手席には川島さんを殺害した凶器と思われる刃渡り7、5センチの切り出しナイフ。川島さんは頸部や背中など26箇所もの刺し傷、切り傷を負っていた。

警察の声掛けに男は応じ、抵抗することもなくその場で逮捕された。

男は石田勇一(当時45歳)。
8月21日に、横浜刑務所を満期出所したばかりだった。

石田は取調べに対し、「女性を殺したいという願望があった。あの後別の女性運転手のタクシーも襲うつもりだった」と話していた。

女性を殺したい、石田ははっきりとそう言ったが、実は石田が女性に殺意を抱いていたのはこの事件を起こすずっと以前からだったのだ。

【有料部分 目次】
出所直前
殺したい殺したい殺したい
予感
殺したいのは女
暴力と共に生きて
憎しみの象徴
間欠性爆発性障害
この世の女なんて、すべて死んでしまえばいい
冷めやらぬ殺人の衝動

🔓殲滅の焔~陸前高田・一家心中事件~

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一本の電話

平成18年6月27日、陸前高田市役所に電話があった。
匿名のその電話は女性で、「家庭内にトラブルがある。相談できないだろうか。」という内容だった。
市役所の職員は人権擁護委員を紹介し、実際にその委員が匿名の電話の主と面談。内容は違法性があるものだったようで、大船渡署に伝えられた。

「何かあったら連絡します。」

大船渡署から確認の電話を受けた相談者は、詳しい内容は話さずにそう言って電話を切った。大船渡署も現時点で相談者が介入を望んでいない以上やれるべきことがないと判断し、経過を見守ることで対応を終了した。

その2日後の6月29日未明。
陸前高田の住宅から火の手が上がった。

4人死亡の住宅火災

平成18年6月29日未明、陸前高田市気仙町の住宅から出火、約3時間後に鎮火したものの、木造平屋建ての住宅126平方メートルが全焼。
焼け跡からは3人の遺体が発見された。

火が出たのは、左官業を営む熊野正博さん(仮名/当時56歳)方。正博さんは仕事で関東にいたため難を逃れたが、この家には当時正博さんの妻・瑞穂さん(仮名/当時49歳)、長男・邦彦さん(仮名/当時26歳)、二男・友信さん(仮名/当時23歳)、三男・誠さん(仮名/当時19歳)、長女・泉さん(仮名/当時13歳)、正博さんの母親(当時84歳)の計6人がいた。

邦彦さんは逃げ出して軽いやけどで済み、年老いた正博さんの母親は別棟にいて無事だった。誠さんも救出されたが大やけどを負って意識不明となった。
邦彦さんは調べに対し、「家族間でトラブルがあって、みんなで死のうと、三男の誠が油をまいて火をつけた」と話していた。
搬送時に意識があった誠さんも、救急隊員の「火をつけたのか」という質問に対し、頷いていたという。

誠さんはその後、病院で死亡した。

焼け跡から発見された3人の遺体は、和室にあった。長男の話から、遺体は瑞穂さん、友信さん、泉さんの3人と見られ、その後断定された。

近隣の人らは衝撃を受けていた。3世代の大家族で、子供たちも両親も皆仲が良さそうに見えていたからだ。歳の離れた妹の泉さんも、学校では野球の試合のアナウンスを担当するなど充実した生活を送っていた。

ただ、気になる話はあるにはあった。

火を放ったとされる三男の誠さんは、高校を卒業後一旦は木材工場などで勤務していたというが、4ヶ月ほどで退職。その後は仕事を探してはいるようだったが、無職の状態だった。
無職であっても、庭の草刈りをしたり、特に何か問題を抱えているという様子はなかったと近所の人らは口を揃えた。
母親の瑞穂さんも、道で会えば明るく気さくに話をする人柄で、近所で孤立しているとか、夫婦仲が悪いと言った話もなかった。
市内の別の場所で暮らす実母を気遣い、よく世話をしに通っていたといい、その実母も家族仲が悪いという話はなかったと話した。
ただ、誠さんを含む子供たちの就職のことで悩んでいるといった話はあったようだ。

あの夜、一体何があったのか。

唯一助かった邦彦さんによれば、和室で家族会議をしていた際、誰からともなく「もう、死のう」という話になったのだという。
そして、三男の誠さんが灯油のポリタンクを持ち込み、灯油を自らかぶり床にも撒き散らした後、火を放ったのだと証言した。
火は瞬く間に和室に燃え広がり、誠さんと友信さんと瑞穂さん、そして泉さんを飲み込んだ。邦彦さんも当初は一緒に死ぬつもりだったというが、咄嗟に恐怖心で窓を割って外へ出て助かったのだ。

現場で遺体となって発見された友信さん、瑞穂さん、泉さんには目立った外傷はなかったが、それぞれの体からも灯油の成分が出ていたこと、邦彦さんの証言などから、警察では高齢の祖母と出稼ぎ中の父親を除く家族5人が一家心中を試みたとした。

しかしこの一家を心中に駆り立てたのは一体なんだったのか。

【有料部分 目次】
 玄関先の遺書
 長男の事情
 取り立て
 裁判
 焔の正体

背後に地獄を従えて~納涼・怖い事件事故特集~

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“And I heard as it were the noise of thunder
One of the four beasts saying come and see
And I saw
And behold a white horse”

人を殺した人の枕元に、被害者が立つという話は昔から聞かれる話だ。
もちろん、自責の念や良心の呵責にさいなまれた挙句の幻だったり、本気の妄想の可能性もある。

また、殺人現場や遺体遺棄の現場となった場所に心霊現象が起こる、幽霊が出るという話もよくある。
有名どころでいえば、秋田の連続児童殺傷事件現場において、誰もいるはずのない屋内の窓のところに人影が写った写真があるとか、秩父にある貯水槽付近で奇怪な現象が起きていたところ、実はその貯水槽から殺害され遺棄された妊婦が発見されたという話。
いずれも真偽のほどは私にはわからないが、実際にあったとする事件を絡めた怪談というものは掃いて捨てるほどある。ただその多くは、裏取りしてもそもそも該当する事件がない、という結末である。 続きを読む 背後に地獄を従えて~納涼・怖い事件事故特集~