🔓夫と子供を殺した女が欲しかったもの~佐賀・長崎父子連続保険金殺人②~

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【有料部分 目次】
次男
「私は泥沼をみました」
やぶれかぶれの強盗
満月の夜
人を殺すなんてできない
母親と、愛
レイプした男との蜜月
「幸せって何でしょう?」
幸せ探しはまだ続く

この記事は有料記事です

何もかもを間違えた一家にとどめを刺した8000万円~豊田市・家族3人殺害放火事件~

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平成27年5月26日未明

愛知県豊田市太田町の民家に、男が駆け込んできた。
家主を起こした男は、「家が燃えている、自分は用事があるから119番通報を頼む」とだけ告げて、どこかへと去っていった。
慌てた家主が外に出ると、先ほど訪ねてきた男の家が確かに燃えていた。

その頃、男は岡崎市岩津町へと車を走らせていた。
岩津天満宮の駐車場に車を停めると、そこから300メートルほど離れた場所にある「はんこ屋」を訪ねていた。

「お前のせいで家族がめちゃくちゃだ、妻が病気になったのはお前のせいだ!殺してやる」

喚き散らして逆上する男に、はんこ屋の主人とその妻はただただなだめるのに必死であった。
男は通報で駆け付けた豊田署の警察官に逮捕された。

男の名は松井芳治(当時65歳)。芳治は、はんこ屋に怒鳴り込む前、妻とその母、そして長女の3人を殺害し、自宅に火を放っていた。

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🔓裁判所をも激怒させた父親の所業といいわけ~大阪・実娘強姦事件~

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【ご注意】

読んでいただきありがとうございます。Twitter等でこの記事を引用し、自己の主張のために利用されている方がいますが、それらのいかなる考え方についてもこの記事、ならびに事件備忘録@中の人は同意ではありません。この記事中の都合の良いところだけを抜き出して何かの証拠のように扱うことに賛同しません。

平成10年5月

その日父親は、9歳の次女と7歳の長男に「遊びに行ってこい」と命じた。朝から妻はパートへと出ていて、これで家には11歳の長女とふたりだけになった。
幼い子どもたちは普段、児童養護施設で暮らしており、週末だけはこうして自宅へと戻るという生活をしていた。
父親は、玄関の鍵を閉め、長女のいる部屋へと向かう。
「この前は入ったで。もう一回、させぇ」
父親の唐突なこの言葉の意味が解らず怪訝な表情の長女に対し、父親はおもむろにズボンと下着を一気に脱いだ。

【お断り】
この事件については、その内容からほとんど記録がない。そのため、新潮45/20059月号にノンフィクションライター・新井省吾氏によるドキュメントが掲載されており、その内容からの考察となる。

地獄の日々

長女はそれ以前に、この父親に服を脱がされ、全裸の写真をポラロイドカメラで撮影されるという出来事が起こっていた。ただその時は、長女も就寝中で寝ぼけていたこともあり、さほど意味のある事とは考えていなかったようで、周囲の人に相談するとかそういったこともなかった。
その日、父親が言った「この前は入ったで」という言葉も全く意味が解らなかった長女は、「何が入ったん??」と聞き返した。
直後、父親のとった行動に当然ながら長女は仰天し、悲鳴を上げて逃げ惑った。玄関には鍵がかかっており、とっさのことで長女は慌てふためいてドアを開けられなかった。
父親は逃げる長女の髪をつかみ、そのまま奥の部屋へと引きずっていくと、敷きっぱなしの布団の上に長女を投げ飛ばした。
なおも逃げようとする長女を仰向けに押さえつけ、怒声を浴びせ、右頬、腹部を殴りつけた。
そして、痛みと恐怖で抵抗することをやめた長女に対して、極悪非道な行いをしたのだ。

長女に対し、それ以降も悪魔の所業は行われ続けた。その期間はなんと4年以上である。
養護施設にいた子供たちを引き取ったのも、週末だけではなく気が向いたときにいつでも長女に暴行するためであった。もちろん、目の届くところに置くことで、外部への漏れを防ぐ狙いもあっただろう。
長女は誰にも相談できず、一人絶望の中で日々を過ごすしかなかった。
そもそも、父親はこの長女が誰にも相談しないことをわかっていた。それは、もともと精神的に脆い母親の存在があったからだ。
長女は体調が悪くなると酷いうつ状態に陥る母親を気遣って、家事や弟、妹らの面倒もみていた。母親は体調が良いときは家事もし、パートにも出られるようになるため、娘からすれば少しでも母親の負担を軽くすることが、ひいては自分たちのためにもなるとわかっていたのだ。
そんな母親に、自分が父親に何をされているか、長女が言えるはずもないことをこの父親は知っていたのだ。その上での行いであった。

まだ小学生だった長女は、その意味も理解できぬまま、父親の恐ろしさに負けてされるがままだった。時折、軽蔑のまなざしを父親に向ける以外、長女には抗うすべもなかったのだ。

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【有料部分目次】
家族のそれまで
次女
母親の後悔
長女と次女の決断
発覚から逮捕、そして裁判所の激怒
帰りを待つ母親

「疑わしきは、罰せず」を貫いた法廷~広島・家族3人放火殺人事件~

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2001年1月17日未明

広島市西区己斐大迫1丁目の住宅街に、火の手が上がっていた。
二階建てのさほど大きくはないその家は炎に包まれ、二階部分も赤く火の手が迫っていた。
驚いて飛び起きた近隣住民の耳に、ふと子供の声が聞こえた。
「おねーちゃーん!おねーちゃーん!」
この住宅には、中村小夜子さん(当時53歳)と長女が暮らし、そして小夜子さんの孫である彩華ちゃん(当時8歳)と、妹のありすちゃん(当時6歳)の姉妹が良く泊まりに来ていた。

住民らの脳裏に幼い姉妹の姿がよぎった。

間一髪逃げ出せた長女は助かったものの、焼け跡から小夜子さんと幼い姉妹の遺体が見つかった。

検視解剖の結果、彩華ちゃんとありすちゃんは焼死と断定されるも、小夜子さんは首を絞められるなどして火にまかれる以前に死亡していたことが判明、事態は放火殺人の様相を呈してきた。
しかし、犯人の手掛かりはなく、5年経ってもその事件は解決を見ていなかった。

2006年、詐欺容疑で逮捕起訴されていた男性が、その取り調べの過程でこの2001年の事件への関与を認めているとして、広島県警は殺人と現住建造物等放火の疑いでその男性を逮捕した。
男性は、亡くなった小夜子さんの息子で、同じく亡くなった姉妹の父親であった。

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「疑わしきは、罰せず」を貫いた法廷~広島・家族3人放火殺人事件②~

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事件が男性にもたらした「利益」

そもそも男性がここまで疑われたのは理由があった。
男性は先にも述べたとおり、経済的に非常に困窮する人生を送っていた。職に関する面もあったと思われるが、証言台に立った妹によれば、以前から「だらしなさと狡猾」な一面を持っていたという。
妹は自分の名前で借金を作られていた。そればかりか、兄である男性の借金の尻拭いのために、実家の喫茶店で働いて得るはずの給料が全額貰えないこともあったという。
さらに、男性は事故も何度か起こしており、そのたびに母親にその後始末を押し付けたり、金をせびりに来ることもあったという。
A子さんと離婚して児童扶養手当をもらうという話が母親の小夜子さんの耳に入ったときは、小夜子さんはうんざりしたような顔をしていた。
夜も眠れず、ハルシオンを服用することもあったそうだ。

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