🔓夫と子供を殺した女が欲しかったもの~佐賀・長崎父子連続保険金殺人②~

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【有料部分 目次】
次男
「私は泥沼をみました」
やぶれかぶれの強盗
満月の夜
人を殺すなんてできない
母親と、愛
レイプした男との蜜月
「幸せって何でしょう?」
幸せ探しはまだ続く

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3人殺した男の学習能力ゼロ人生~岡山・交際女性殺害死体遺棄事件~

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平成13年8月9日

「顔、どうしたんですか?」
レンタカー会社の社員が、客の男の顔に引っかき傷があるのを見つけて何気なく訊ねた。
「猫がね…」
男はそういって、その日の朝早くに予約していた車を借りていった。

自宅に戻った男は、トランクに次々と荷物を放り入れ、岡山市北区日吉の笹ケ瀬川へと車を走らせていた。通勤途中にいつも通る見慣れた景色が広がる。
男は堤防から下った河川敷の竹林の陰に車を停めると、トランクから荷物を運び出して次々に捨て始めた。
その中には、女性の遺体も含まれていた。

実は男は女性の遺体をこうやって川に捨てるのは初めてではなかった。
男の名は、宇井錂次。過去に2人の女性を殺害して同じように遺棄した罪で無期懲役となっていた。
仮釈放から2年、宇井は3度目の殺人を犯した。

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3人殺した男の学習能力ゼロ人生~岡山・交際女性殺害死体遺棄事件②~

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怒涛の金の無心

宇井に同情するとすれば、圭美さんのあからさまな金の無心である。
この点については、裁判の過程でも「被害者の落ち度」と認定されている。
圭美さんは自分の借金のみならず、友人らにも宇井を紹介して借金をさせていた。この点からも、圭美さんは宇井を「金づる」とみていたと思われる。
宇井は自身の収入の中から貸すだけでなく、そうした友人らへの金の融通のために消費者金融から140万円の借金をした。刑務所でコツコツと貯めた作業賞与金70万円は、とうに消えていた。
圭美さんらへ都合した金額は、総額で185万円になっていた。 続きを読む 3人殺した男の学習能力ゼロ人生~岡山・交際女性殺害死体遺棄事件②~

🔓そそのかした少女の母の、正気の沙汰~熊谷・男女4人殺傷事件~

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「二人は将来を奪われた。だから(犯人であるあなたも)未来があっていいはずがない」

彼女は職場の上司と同僚を目の前で殺傷され、拉致されたあげく口と鼻に接着剤を流し込まれた後、首を絞められ胸を刺され、瀕死の重傷を負った。
命は助かったが、その傷跡は季節の変わり目になると勝手に疼きだす。そのたびに、あの日の忌まわしい出来事が嫌でもよみがえる。
包丁を見るたびに体が硬直し、円形脱毛症も発症した。夜はラジオやテレビをつけていないと眠れず、うなされて飛び起きることもしばしばだ。

生きている自分を喜べないほどに、彼女の精神は打ちのめされたままだった。

2003年8月。酷暑の熊谷市で、男女関係の恨みをかった男性が殺害された。そして、たまたま同じアパートに居合わせた無関係の女性3人も巻き添えになり、うち一人は殺害された。助かった女性二人も、かなりの重傷を負わされた。
犯人グループは男女3人。主犯格は尾形英紀(当時26歳)という。尾形はその後死刑判決となり、事件から7年後の2010年7月28日に死刑執行された。

しかし、被害者らにはもうひとり決して許せない人物が残っていた。
主犯格の男に殺害をそそのかした当時16歳の少女Aである。

(注:被害者について、鈴木秀明さん以外の女性被害者はすべて名前を伏せる。理由は、被害者B,Cさんが勤務していた飲食店について被害者に不利になる情報があること、また、存命の被害者の精神的苦痛が大きいこと、さらには被害者がおそらく匿名を条件に応えたであろうインタビューなどを引用していることから、こちらも匿名とした)

忌まわしい「あの日」


2003年8月18日、熊谷市箱田7丁目にあるアパートの205号室で、B子さんは同じアパートの別の部屋に住む職場の上司・鈴木秀明さん(当時28歳)に頼まれ、スラックスのほころびを直していた。
このアパートは、鈴木さんやB子さんらの職場が寮として借り上げていたアパートであったため、住人は職場の同僚らで構成されていた。
そこへ、インターホンがなり、鈴木さんが応対すると、そこには尾形と少女A、少年の3人の姿があった。B子さんは面識のない人物だったが、鈴木さんは知り合いのようで、何やら玄関先で押し問答をしているように見えた。
すると、一人の男が鈴木さんを自分の部屋である202号室に戻れ、と言うようなことを言い出した。
そして、B子さんにも同行するよう強要し、二人を鈴木さんの自室である202号室へと連れ込んだ。

そこで突然尾形が、鈴木さんを座らせたうえで罵倒し始めた。
「お前、わかってんだろうな。なに俺の女に手を出してるんだ。お前、俺の女をやろうとしただろう」
鈴木さんはひるむことなく「知らねぇよ、やってねぇよ!」と言い返したが、尾形は鈴木さんの頭を蹴ったり殴ったりし始めた。
そして、隠し持っていた包丁を取り出すと、鈴木さんの腹部に押し当て、軽く突くような仕草を見せてなおも脅した。
包丁を見てこれは尋常ではないと察した鈴木さんは、手を出したことは否定しつつも態度を一変させ謝罪した。
しかし、尾形は「ヤクザをなめんじゃねぇぞ!」などと激高し、俯せにつんのめった鈴木さんの背中を数回包丁で突き刺した。
唸り声をあげる鈴木さんに対し、「うううじゃねぇよ!」と言ったかと思うと今度は腹部を突き刺し、傷口からはみ出した鈴木さんの腸の一部を包丁の先に乗せ、「こいつ腸がでてるよw」と笑った。
そして、右ひざを包丁で刺した後、痛みでのた打ち回る鈴木さんに布団をかぶせると、「早く死ね!」と言いながら鈴木さんの首を踏みつけた。

鈴木さんは苦しみの中、出血多量で絶命した。

鈴木さんが死亡した後、標的になったのは当然、一部始終を目撃させられたB子さんだった。尾形らはB子さんをその場から拉致し、失踪したように見せかけようと企て、少女AにB子さんの私物(財布や携帯など)を205号室に取りに行かせた。
少女はこの時、B子さんの3万円を盗んだ。
するとそこへ、たまたま鈴木さんを訪ねて同じアパートの106号に住むC子さんがやってきた。出勤時間が過ぎても出勤してこない鈴木さんを心配した職場から、様子を見に行ってほしいと頼まれてのことだった。
不穏な空気の中、尾形らは悟られまいとしてB子さんに対応させようとしたが、B子さんは動揺しきっていたため、C子さんも同じように拉致して殺害しようと決める。
C子さんの私物を少年に取りに行かせると、C子さん方には人がいた。同居していたD子さんである。
D子さんに顔を見られた少年がそれを尾形に伝えると、尾形はD子さんも拉致して殺害することにし、D子さんも鈴木さん方へ引き込んだ。

尾形らは車のトランクにC子さんを押し込み、B子さんとD子さんを後部座席に座らせた。
車は恐怖のドライブへと走り出した。

【有料部分 目次】
尾形と少女Aのそれまで
鈴木さんとの関係と、事件まで
巻き込まれた被害者への仕打ち
「やっちゃう」の意味
事件二週間後で「心が落ち着いた」母親
母親が許せなかったこと
鈴木さんへの責任転嫁
被害女性の思い
母親の自戒と、「でも」

無関係の女性を焼き殺した男の安らかな死にざま~愛知・2女性ドラム缶焼殺事件~

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2000年4月4日

愛知県瀬戸市北白坂と旧藤岡町の境にある山林内の空き地に、4人の男の姿と二人の女性の姿があった。
4人のうちの2人が、車からドラム缶をおろし、空き地内に並べて置いた。
時刻は午前240分。

両手足をガムテープで拘束された女性らは、もはや抵抗する気力もないほど怯え震えていた。
ドラム缶をおろした男らに対し、残りの二人の男が指示を出す。指示された男らはこわばった表情のまま、それでも指示通り二人の女性を用意したドラム缶の中に抱え上げて入れた。そして、ガソリン混合油を頭からかけた。
女性らはこれから自らの身に起ることに気づき、男らに懇願した。
「助けて!ちょっと私の話を聞いて!」「お願いします!!」
しかし、その懇願も男らに届かないと悟ったのか、女性は静かになり、そして念仏を唱え始めた。

南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏・・・

暗い森の中で、女性が自分のために唱えるお経が響いていた。

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