人は嘘をつく
しかし本人にとってみれば、全てが真実の場合もある。
嘘は誰のため。
真実は誰のため。
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逃走男 死亡女性の娘暴行 愛媛県警 容疑で逮捕、殺人も捜査
愛媛県今治市の住宅で26日、女性が殺害され、女性の次女(35)が所在不明になっていた事件で、県警は27日夜、現場から逃走していた男を同県西条市内で見つけ、次女への暴行容疑で逮捕した。次女は同市内の別の場所で無事に保護された。殺害された女性は住人のピアノ教師冨田小雪さん(64)と判明。県警は冨田さんに対する殺人容疑でも調べる。
発表では、冨田さんの次女の知人で自称会社員の榊原正道容疑者(34)(愛媛県西条市)。榊原容疑者は26日午後5時20分頃、今治市松本町の冨田さん方近くの路上で、次女の体を抱え込み、腕を引っ張るなどの暴行を加えた疑い。捜査関係者によると、防犯カメラ映像から、榊原容疑者はその後に次女を連れて車で逃げたとみられる。
事件は同日午後6時10分頃、冨田さん方を訪れた知人女性が「女性が首から血を流して倒れている」と110番して発覚。司法解剖の結果、冨田さんの死因は首を切られたことによる失血死だった。冨田さん方ではピアノ教室に通う男子中学生が両手を縛られた状態で見つかり、軽傷とみられる。冨田さんは次女とその子ども2人の4人暮らし。
2024.01.28付 読売新聞
第一報としては情報量が多く、凶悪事件などめったに起きない愛媛県民はざわついた。
女性が殺害され、その娘が連れ去られるだけでなく14歳の男の子まで巻き込まれていたこの事件は、幸いにも容疑者逮捕が早く、近隣住民もホッとしていた。
ただその後、週刊誌が容疑者の過去などをほじくり返した程度で事件はあっという間にその消費期限を過ぎた。
そして私自身も忘れ去っていた令和7年10月15日、この事件の裁判員裁判が松山地裁で始まった。
なんの前情報も持たずに傍聴に挑んだが、初公判のその日から、傍聴した人間のおそらく大部分は困惑し、人の心というものの深淵をこれからのぞき込むことになると正直ゾッとしているだろうと感じた。
人は嘘をつく。
【有料部分 目次】
松山地裁41号法廷
犯行に至るまで
衝撃の弁護側冒頭陳述
第二回公判
被害者の娘、そして被害者である娘
クリスマスの奇跡
ほだされてしまうひと
友人とのLINE
被告人の怒り
ほとばしる正くんへの愛
弁護人
不可解
第三回公判
姉
東京からの電話
別れられない妹
「どうして母なんですか」
自分の意見を言う子じゃなかった
第四回公判
事件を終わらせた人
第五回公判
被告人質問
嘘
ラブホ密会
嘘、うそ、ウソ?
彼女の見方、彼氏の見方
子供たちとマサくん
Bさんから見た母親
この期に及んで
破滅へ
その日
逃走の果て
第六回公判
不可解
ギラつく検察官
「覚えてません」
苦しみを与えたい
第七回公判
司法解剖
謎の証人
心情陳述
Bさん
行方
第8回公判
最後の訴え
「些細なこと」
「Bさんはこの法廷で嘘をついた」
それぞれの意味
夢から醒めた人
すいません
人は嘘をつく 10/28完結
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茨城・資産家女性殺害放火事件
航空自衛隊百里基地近くの住宅街。その夜、突然飼い犬が吠え出したことで住民は外に出た。
真夜中、すでに多くの家々の明かりは消えていたが、ふと目を向けたその先の空が明るくなっていることに気づいた。
「火事だ!」
慌てて119番通報したが、その家はすでに全体が火に包まれており、手の施しようがないまでに炎上していた。 続きを読む 行く末~ふたつの女たちの事件~
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日常に起きるトラブル。引っ越した先のお隣さんがヤバかったとか、子供と同じ小学校の保護者がヤバかったとか、思いもよらぬ形で災難が降りかかることは誰にでもある。
さらにそれより実は起きやすいトラブルというのが、「ゆきずり」のトラブル。
なぜ起きやすいかというと、見知らぬ相手だから、ということが大きい。相手が知っている人だと遠慮したり譲歩したりもできる。隣人トラブルが長引くのは、事を荒立てれば自分のみならず家族にも影響があり、ひいてはそこに住めなくなる可能性もあるからだ。
ママ友のトラブルもしかり。自分だけの問題で済まなくなり、その問題にずっと関わり続けねばならなくなるから、できるだけ事を荒立てないように対処する人が多い。
どんなに正義感が強くても、初手できつい言葉は使わないし、手荒な対応はその後を考えて極力避けるだろう。
しかしこれが見ず知らずの行きずりの相手ならば。
2度と会わないであろう相手には、人は時に傲慢な態度をとってしまう。そこにいかなる大義名分があろうとも、なぜか見知らぬ人に対しては初手から強い態度をとってしまう人がいる。
しかしもしも相手が、さらに上を行く初手から強い態度に出る人だったら。
そしてお互いがこう思っていたら。「だって相手が悪いのに。」 続きを読む だってあの人が悪いのに~2つのゆきずりの事件~
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朝、起きて朝食を摂り、歯を磨き身支度を整える。
なんてことない、いつもと同じ朝。学校へ行く人、仕事へ行く人、徒歩で出かける人、車に乗る人、電車に乗る人。
いつものスーパーへ買い物へ行く、病院へ行く、会社帰りになじみの店で同僚らと一杯やる、恋人とデートをする、塾へ行く、家族を迎えに行く、どれも誰でもが営む日常の一コマである。
あなたはそんな、なんの変哲もない普通の朝に起きた時、その服を着た時、家を出るとき、二度と帰って来られないと思うだろうか。夫が、妻が子どもが、無言の帰宅をすると思うだろうか。
一方で、同じような朝を迎え、同じようにいつもと同じ善良な市民としての営みをしながら、この数時間後に数分後に、自分が人に怪我をさせる、あるいは死なせるなんて思うだろうか。
なんの接点もなかった人々が、その日そのタイミングで出会って被害者と加害者になってしまった事件。 続きを読む それは誰のそばにも~いくつかの行きずりの事件~